〜44話〜 ページ45
Stay-Luck_Official @_______
弊社所属の蛇淵Aが海外大手ブランドメーカーとの契約が決まりました。
本日より蛇淵は海外に渡米するため帰国するまではラジオ・生放送などはお休みとなります。
ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
事務所のツイートをリツイートし、スマホの電源を落とす。
早朝の空港は人気も無く落ち着いていた。
搭乗時間まで1時間もあるので椅子に座り、目を瞑る。
瞼の裏に思い出されるのは数日前の出来事。
デートの約束に遅れて来た先輩に腹が立って本気で私の事を好きな大輔さんと付き合えないのに付き合うだの言って渡米すると決めて。
今の自分を一言で言うなら「クズ」がお似合いだろう。
膝を抱え、膝に額を付けると止めていたはずの涙が零れ落ちてくる。
私は何がしたいの。
爪が手の平に食い込む。
「「お客様にご連絡です 11番線 ロサンゼルス行き 間もなくご搭乗時間となります」」
雑に涙を拭って、大きなキャリーケースを引きずりながらゲートに向かう。
エスカレーターを降りてゲートまで残り数メートルの所で後ろから革靴を履いた人が走って来る音が聞こえた。
まだ出発まで時間あるにそんなに急がなくてもと思っているとキャリーケースを掴んでいる手を掴まれる。
すぐに振り返ると息を切らした祥太郎さん。
森久保「好きだ」
真っ直ぐな目、真剣な表情で言われた言葉に理解出来ないでいると手を引っ張られると強引なキスをされた。
森久保「大輔と付き合ってるのは分かってるけど俺はAの事が好きなんだ」
「‥‥あの」
森久保「ん?」
「ごめんなさい 私 あの日約束に遅れて来た祥太郎さんに腹が立って大輔さんと付き合ってるって言ってしまったんです」
きょとんとした祥太郎さん。
森久保「大輔とAちゃんは付き合ってないの?」
「はい」
頭を深く下げる。
森久保「なんだーーーー 遅れた俺も悪かったごめんな」
「私の方こそ我が儘で振り回してしまいすみません」
森久保「あ…あのさ」
「はい?」
森久保「告白の返事は…」
顔に熱が集まる。
「あ、えっと…よろしくお願いします」
恥ずかしくて小声で言うと強く抱きしめられた。
森久保「めっちゃ嬉しい!」
「私もです」
浪川「A〜 じ〜か〜ん〜」
大輔さんの声が聞こえてすぐに祥太郎さんから離れる。
「行って来ます」
森久保「いってらっしゃい」
祥太郎さんの頬にキスを落としてゲートをくぐった。
巻きで帰国しよっと!
91人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユリア(プロフ) - アルマジロさん、お返事ありがとうございます。これからも頑張ってください!応援してます(^▽^)/ (2022年12月29日 15時) (レス) id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - ユリアさん» 初めてまして!コメントありがとうございます。素敵な作品と言っていただけて作者とても嬉しい限りです!読んでくださってありがとうございました! (2022年12月28日 20時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - とってもいいお話でした!この後の物語がどうなって行くのか色々と想像してしまいます!素敵な作品をありがとうございました(^▽^)/ (2022年12月25日 12時) (レス) @page46 id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - 豆腐さん» いつもコメントありがとうございます!これからも更新頑張りますので見て頂けたら嬉しいです!今後もよろしくお願いします。 (2022年6月16日 19時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
豆腐(プロフ) - アルマジロさんが書く森久保さんや浪川さんのお話が大好きで更新される度にワクワクしながら読ませて頂いていました!次の作品も読ませていただきますが一先ずお疲れ様でした!! (2022年6月13日 20時) (レス) id: d034a9fa72 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アルマジロ | 作成日時:2021年12月28日 21時