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〜28話〜 ページ29

部屋はきっと大輔さんや祥太郎さんが綺麗にしてあるだろうと思っていた通りだった。

キッチンの端には3人分のマグカップが並んでいる。

机の上には祥太郎さんと私の台本の山。

花江「え〜同棲してんの?」

「違います 危ないからって森久保さんが住んでたんです シェアハウスです!」

花江「ふぅ〜〜ん」

変な顔して私のことを見て来る花江さんを無視して着替えに部屋に入ると大きな紙袋が1つ。

なんだろうかと袋の中を見るといつの日か祥太郎さんに衣装相談した時の候補にあったのだ。

あまり黒色とか着ない私には珍しいブラックコーデ。

その数々に袖を通し少しだけメイクを施す。

部屋を出る。

花江「珍しい」

「変でしょうか」

花江「ううん たまにはこういうかっこいい蛇ちゃんもあり」

「ありがとうございます 行きましょうか」

花江「夜あそびのプロデューサーには話をしてあるから大丈夫だよ」

「そこまでしてくれたんですか」

花江「可愛い可愛い後輩のためだからね」

再びタクシーに乗りスタジオに向かう。

きっとこの間に夜あそびとか見たら良かったんじゃないかと思うかもしれないけど私はこの目で見たい。

大好きな人達を。

家族よりも家族な人達を。

スタジオに着いたのはもう終了20分のところ。

入り口で待機していたスタッフさんと一緒に向かうのだがエレベーターがなかなか来ない。

花江「蛇ちゃん!」

エレベーター近くにあった階段を見つけ走った。

傷が開くなんて頭の何処にもない。

ただ、駆けた。

辿り着いた階にあるスタジオの扉を開けると1枚扉を挟んで向こう側から聞こえてくる声に鳥肌が立つ。

いる。

目の前にある扉の向こう側に。

胸の前で手を握り深く深く深呼吸してドアノブに手を掛ける。

開けると同時に流れていたBGMが止まる。

静まり返るスタジオ内。

ゆっくりと扉を引くと大好きな人達と目が合う。

1歩、1歩、前に進むと真っ先に祥太郎さんの方に向かって歩く。

「森久保さん ただいま」

〜29話〜→←〜27話〜



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ユリア(プロフ) - アルマジロさん、お返事ありがとうございます。これからも頑張ってください!応援してます(^▽^)/ (2022年12月29日 15時) (レス) id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - ユリアさん» 初めてまして!コメントありがとうございます。素敵な作品と言っていただけて作者とても嬉しい限りです!読んでくださってありがとうございました! (2022年12月28日 20時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - とってもいいお話でした!この後の物語がどうなって行くのか色々と想像してしまいます!素敵な作品をありがとうございました(^▽^)/ (2022年12月25日 12時) (レス) @page46 id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - 豆腐さん» いつもコメントありがとうございます!これからも更新頑張りますので見て頂けたら嬉しいです!今後もよろしくお願いします。 (2022年6月16日 19時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
豆腐(プロフ) - アルマジロさんが書く森久保さんや浪川さんのお話が大好きで更新される度にワクワクしながら読ませて頂いていました!次の作品も読ませていただきますが一先ずお疲れ様でした!! (2022年6月13日 20時) (レス) id: d034a9fa72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルマジロ | 作成日時:2021年12月28日 21時

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