検索窓
今日:14 hit、昨日:14 hit、合計:16,541 hit

〜24話〜 ページ25

イベントは順調に1部の後半まで進んだ。

今の所は何も無い。

森田「蛇ちゃんはこの乙女ゲームだったらどのキャラ選ぶ?」

「え〜〜私ですか」

江口「俺でしょ」

岡本「いや江口じゃないからね?」

「私的にはそうですね 森久保さんのキャラが好きですね」

森久保「俺の!?以外すぎる 花江とかそっちのキャラかとばっか」

花江「そうだよ〜 前一緒にゲームした時 気に入ってたじゃん」

江口「また遊びに行ったの?」

「随分前ですけどね」

――――――――パァンッ。

軽い何かが弾ける音。

その音が聞こえたと同時に足に力が入らなくなりその場に座り込んでしまった。

状況が上手く理解出来ない。

手に生温いものが触れる。

ゆっくりと視線を手に向けると真っ赤。

べったりと付いた赤を認識した途端に太腿に激痛が走る。

その痛みに息が出来ない。

遠くから聞こえてくる沢山の悲鳴。

誰かが私の背中を撫でながら声を掛けてくれている。

誰。

痛い。

顔を上げると心配そうに私の事を見つめている男。

「わぁぁぁあああ!!」

男を突き飛ばして這いつくばって距離を取る。

「「痛いなぁ」」

手に持った黒光りしている拳銃を向けられる。

「「君が悪いんだよ 僕の祥太郎さんを取るんだから」」

だから私の事を害と言ったのか。

「「ずっとずっと大好きでさ やっと傍にいることが出来たのに」」

これが歪んだ愛。

執着心は人を人じゃなくする。

スカートの袖を皺になるぐらい強く強く握り締める。

「こんな事をしたら森久保さんの傍にいられなくなるのに」

「「何か言った?」」

「こんな事したら貴方の事を見ていてくれた森久保さんは見てくれなくなるって言ったんです!」

銃弾が頬を掠る。

「「僕だけを見て欲しいんだよ!」」

「我儘」

「「あぁ!?」

私だって母親に自分だけを見て欲しかった。

その気持ちは分かるだけどその気持ちを赤の他人に八つ当たりするのは違う。

スカートの裾を破いて太腿に強く巻き止血する。

床に手をついてゆっくりふらつきながら立ち上がる。

「私だって色んな人に私だけを見て欲しい!!!」

私の悲痛な叫びが会場に響き渡る。

〜25話〜→←〜23話〜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
91人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ユリア(プロフ) - アルマジロさん、お返事ありがとうございます。これからも頑張ってください!応援してます(^▽^)/ (2022年12月29日 15時) (レス) id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - ユリアさん» 初めてまして!コメントありがとうございます。素敵な作品と言っていただけて作者とても嬉しい限りです!読んでくださってありがとうございました! (2022年12月28日 20時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - とってもいいお話でした!この後の物語がどうなって行くのか色々と想像してしまいます!素敵な作品をありがとうございました(^▽^)/ (2022年12月25日 12時) (レス) @page46 id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - 豆腐さん» いつもコメントありがとうございます!これからも更新頑張りますので見て頂けたら嬉しいです!今後もよろしくお願いします。 (2022年6月16日 19時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
豆腐(プロフ) - アルマジロさんが書く森久保さんや浪川さんのお話が大好きで更新される度にワクワクしながら読ませて頂いていました!次の作品も読ませていただきますが一先ずお疲れ様でした!! (2022年6月13日 20時) (レス) id: d034a9fa72 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:アルマジロ | 作成日時:2021年12月28日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。