〜46話〜 ページ47
船に飛ぶと、慌てて碇を上げていた。
ホン「無事か！」
人の姿に戻り私は、何も言わずにホンゴウさんにライムさんを預ける。
ホン「A！」
腕を掴まれる。
ホン「一人で行くつもりじゃないだろうな」
その手を振りほどくと、両手を広げたホンゴウさんが私の前に立つ。
ホン「行かせねェ」
「退いて下さい」
ホン「今度は死ぬかもしれねェんだぞ！」
「退いて下さいよ」
ホン「行くなら俺を連れてけ」
「‥‥退け」
仲間には、覇王色の覇気なんて使いたくなかった。
傾くホンゴウさんの体を受け止める。
「ごめんなさい」
ベック「それはホンゴウに対してか」
近くの壁にもたれさして、甲板の柵に足を掛ける。
「はい ホンゴウさんにですよ」
ベック「お頭がまだ戻って来てねェ」
「了解です」
そのまま、体を海に投げ出すように飛び降りた。
海面に当たるかの所で麒麟の姿に変わり、街を走り抜ける。
海兵に囲まれているお頭を見つけた。
それより前に、見てはいけない物を見てしまった。
銀色に輝く電伝虫。
あれは、西の海の島にあったオハラを消し去ったバスターコールを受信する電伝虫。
ユピテルで海兵を斬り裂き、一本道を作る。
グリフォンを振り回しているお頭に近づく。
「時期にバスターコールが発令されます！逃げましょう！」
驚いた顔をしたお頭の手を引っ張る。
港まで続く道を駆け抜けた。
着くと、既にレッド・フォース号の周りには海軍の軍艦が迫っている。
ヤソ「早くしろ！！！」
甲板から叫ぶヤソップさん。
船員の一人が船から縄を垂らす。
「お頭先に！」
追いかけて来る海兵たちの相手をする。
シャン「すまん！」
お頭が縄を掴んだ所で、船と係留を繋ぐ最後の縄をユピテルで斬る。
シャン「A！来い！」
手を伸ばしてくれるお頭の手に、手を伸ばすが途中で辞めて後ろを振り返った。
シャン「A！」
名前を呼ばれるが振り返らず、こちらに向かって来る海兵の波に突っ込んだ。
あァ、最後に愛の言葉貰えば良かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 627人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アルマジロ
| 作成日時：2022年9月17日 23時
