〜38話〜 ページ39
「ルフィ マキノさんに迷惑かけちゃ駄目だからね」
大粒の涙を堪えているルフィに目線を合わせて言うと抱きしめられた。
ルフィ「なァ いつか俺の船に乗ってくれよ」
シャン「ルフィ それは無理な相談だなァ」
ルフィ「何でだよ！」
シャン「Aは俺達の家族だ」
「ルフィ 大丈夫だよ 私がシャンクス達と出会えたと同じようにこの世界には沢山の人がいるからルフィも素敵な人と出会えるよ」
お頭の大事にしていた麦わら帽子を被っているルフィの頭に手を乗せて立ち上がる。
ルフィ「俺はAが良い！」
シャン「ルフィ コイツは俺のだ！」
ホン「Aまたルフィとお頭の言い合いが始まるから先に船行こう」
「ですね」
いがみ合っている2人を置いて船に戻る。
ルフィ「Aは俺の船に乗るんだ！」
シャン「Aは赤髪海賊団のだ！」
「「はァ」」
ホンゴウさんと溜息をついて船に戻る。
甲板から見えるフーシャ村の景色を、もう一度目に焼き付けていると隣にお頭が来た。
「ルフィにしっかりお別れは言えたんです？」
シャン「いいや また会うさ」
「そうですね」
碇が上がる大きな音が聞こえると、船がゆっくり港から離れる。
マキノさんや村長さんに手を振る。
ルフィは涙を流していた。
また、いつか会えるよ。
大丈夫。
フーシャ村が見えなくなるまでお頭と見ていた。
私は、そっとお頭の右手の小指に自分の小指を絡ませる。
シャン「どうした」
「いいえ 少しお頭が寂しそうな目をしていたので」
シャン「してねェ」
「そうですか〜？」
笑いながらお頭の顔を覗く。
繋いでいた手を離され、お頭は自分の顔をマントで隠した。
「してるじゃないですか」
シャン「してねェ！」
「し〜て〜ま〜す〜」
お頭の周りをぐるぐる回りながらからかう。
ホン「A次の島着いたら買い出し一緒に行ってくれねェか」
「良いですよ！」
シャン「ホンゴウ 悪いな 先に俺が約束してんだ」
急にお頭に腰を抱かれる。
ホン「Aは今聞いたって顔してるが」
シャン「買い出しは別のやつと行ってくれ」
ホン「はいはい」
「ホンゴウさん すみません」
ホン「良いぜ また手伝ってくれよ」
「はい‥‥いつまで腰に手を回してるんですか」
腰に回っている手をつねる。
シャン「わ、悪いって！いてェ！！」
「ふん 買い出しか知りませんが何か買って下さいよ」
シャン「買い出しじゃねェ デートだデート」
耳元で聞こえた言葉に心臓が大きく跳ねた。
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2022年9月17日 23時
