−36話− ページ39
「A」
愛おしい人が私の事を笑顔で呼ぶ声に目を覚ます。
今、何処で彼はどんな旅をしているのだろうかとどれだけ此処で分からないぐらい考えた。
5年も、10年も。
そして、12年目の今日も彼の事を想う。
体をゆっくりとベットから起き上がり、窓の外を見ると今にでも雨が降りそうな分厚い雲が流れて来ていた。
――――――――コン、コン、コン。
強めなノック音が扉を挟んだ向こう側から聞こえてくるのでベットから飛び降りるとワンピースの裾が舞う。
裸足で床に着地しそのまま扉を開けたが、少し勢いがついてしまって前のめりで開ける羽目になってしまう。
扉の向こう側に立っている人物が慌てて私の事を抱きとめようとするが、その前に体制を整えたのでその人には抱き止められなかった。
マルコ「またベットからジャンプして来ただろ」
「バレちゃいました？マルコさんおはようございます」
マルコ「バレバレだよい おはよう」
特徴的な髪に少しの寝癖を見つけて自然と手が伸びていた。
触れそうな所で手を掴まれる。
「寝癖ついてます」
マルコ「Aもだよい 早く着替えて来い」
「は〜い」
マルコさんの腕に抱えられている花束。
それはかつて彼がいた白ひげ海賊団の船長さんと2番隊隊長さんの2人に向けて。
乱れた髪を櫛で直して左側で1つに纏めて大事にしている布切れで結ぶ。
純白のシャツに腕を通し、ロングスカートを履く。
最後に低いヒールのパンプスを履けば出来上がり。
「お待たせしました‥‥あ、降って来ちゃいましたね」
軒下で待っていたマルコさんに言うと閉じていた目を開く。
降り始めてすぐだからかまだ小雨だ。
近くに置いてある傘を手に取りさす。
マルコ「こっち持ってろよい」
「はい」
傘の持ち手を横取りされると同時にマルコさんが大事に抱えていた花束を受け取る。
花達に自身の鼻を近づけると摘みたてなのか凄く良い香りが鼻に香った。
お互いに歩調を合わせながら村から少し外れた丘に向かう。
2年前の頂上戦争は、この世に平等や平和はないと痛感した日だった。
映像電伝虫に映る惨劇は昨日の事の様に今でも思い出せる。
マルコ「A」
マルコさんに呼ばれてハッとすると、いつの間にか2人のお墓に辿り着いていた。
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アルマジロ(プロフ) - 凪さん» 嬉しいコメントありがとうございます！そう言って頂けて凄く嬉しい限りです！ (2022年9月27日 21時) (
レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - コメント失礼します！シャンクス推しにはたまらない作品でした♡素敵な作品に出会えて嬉しいです！ (2022年9月23日 23時) (レス) @page49 id: 13224a6886 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - showtimeさん» 初めまして！素敵なコメントありがとうございます！私には勿体ないお言葉本当に嬉しくてこれからも頑張る気力になります！本当にありがとうございます！ (2022年9月19日 20時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
showtime(プロフ) - 初めまして！昼くらいから一気に読ませていただきました！REDやっと一昨日見れまして再熱しました！やっぱ推しは最強だなと思いつつアルマジロ様の推しが今まで読んだ中で最高にきゅんとさせられて悶えてます。笑 気長に続きを待たせていただきますね〜〜！！ (2022年9月19日 19時) (レス) id: e8c8ec7c21 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - ちあきさん» 初めまして！コメントありがとうございます！ちあきさんの心を掴めた作品になったようで私自身凄く涙が出そうなぐらい嬉しいです。ちあきさんのお言葉でこれからも頑張れますので温かく見守って頂けたら嬉しいです！ (2022年9月10日 20時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2022年8月18日 21時
