華よ咲け【煉獄杏寿郎】

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重たく半開きの目を開けながら枕元に置いてあるスマホを手に取ると朝の5時。

少し早起きをしてしまったなという気持ちでベットから出てカーテンを開けてベランダの鍵を開ける。

雑に置いてあるベランダ用のスリッパを履いて空気を肺一杯に吸い込む。

季節は秋。

マンションの近くに隣接している公園の木々は赤色や黄色に変わっていた。

ベランダのテーブルに置いてある煙草の箱を手に取って中から一本取り出して年季の入ったジッポで火を付け体に害のある煙を肺に取り込む。

煙草を始めた原因はただ単に吸ってみたかったから。

そこからハマってしまい結局の所ヘビースモーカーになってしまった。

好きな人が煙草を嫌いって言ったら辞めるかもね。

ガラス製の灰皿に煙草を押し付けてベランダを後にした。

リビングに置いてある大きなテレビの電源を入れて朝のニュースを聞きながら朝ご飯の準備を始める。

料理は別に得意でも不得意でもない。

作り方を見れば出来る程度だ。

冷蔵庫を開けて卵とベーコンを取り出して残り2枚しか残っていないパンを1枚だけ出してトースターにセットし棚からフライパンを出す。

目玉焼きと軽く焦げ目の付いたベーコンをトーストしたパンの上に乗せてお皿に盛り付ける。

最後に辛子マヨネーズを上からかけたら完成。

ウォーターサーバーの水をコップ一杯注ぎ 二人掛け用の小さなダイニングテーブルにお皿とコップを置く。

「今日 おひつじ座の貴方のラッキーカラーは赤色です！」

当たるかどうかも分からない占い。

A＞いただきます

朝ご飯を食べてから顔を洗い少し温かそうな服を選び着替え化粧を施す。

髪は少し外ハネにした気分だったので外ハネ。

リュックに荷物を詰めて戸締りの確認をして廊下にあるゴミ袋を手に持ってドアをゆっくり開けた。

今日は誰かがこのドアにぶつかって来ることもなかった。

普通はあんな事滅多に無いだろうに。

キーケースから自宅の鍵を出し閉めてエレベーターで一階に降りてゴミを出しに行く。

駐車場に止まっている真っ黒なスーパースポーツのバイクに跨りハンドルにかけてあったフルフェイスヘルメットを被って雄叫びの様なエンジンを轟かせてマンションを出た。

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