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気持ちが悪い。
肩口に刺さっている刀を抜かれると私の血が付着した刀を舐める鬼。
気づかれる。
「お前 稀血だな 眩暈がする程の」
「あの隊士には褒美をやらねばならんかったなぁ」
隊服が破られる。
刀は鬼の手。
足が縛られている縄がもう切れる。
血がだらだらと流れ出る肩口を舐められると酷く興奮する鬼。
「美味い!美味い!これが稀血!」
千寿郎の顔をした鬼が近くに来た瞬間に膝を顎にぶつけると鬼の舌が切れる。
立って後ろにあった襖を蹴って逃げる。
あー刀を忘れて来てしまった。
鋼鐵塚さんに刺される。
肩口を呼吸で止血しながら屋敷を走る。
角を曲がった瞬間 殴られた。
そのまま近くにあった部屋の襖に背中から飛んでいく。
受け身をとったが3つ程の部屋を貫通した。
A>過去一ぶっ飛んだ
運良く腕の縄も千切れた。
運が悪いのは上半身も下半身も布一枚だってこと。
口の中が切れて口内に溜まる血を畳の上に吐き出す。
「逃がさない」
「兄上 あいつもう喰っていいよね」
さっきの部屋に戻る必要がある。
この部屋には襖が三つ 一つは私が吹き飛んで来た所。
残り二つは右と左。
そんな事を考えていると鬼の一人が目の前にいた。
鋭い爪の攻撃が右頬を切り裂く。
A>ギリギリ
鬼の顔そう杏寿郎さんの顔に打撃を入れる。
もちろん呼吸を使っているので鼻は折れ目は陥没した瞬間 右の襖を開け廊下を再び走った。
A>がはっ!
呼吸の使いすぎの反動で吐血しその場で倒れてしまった。
立て。
足が動かない。
鬼の爪が飛んでくる。
目を瞑るがそれが飛んでくることは無かった。
薄っすら目を開けると見覚えのある市松模様。
A>竈門く‥‥ん
竈門>大丈夫ですか!
A>どうしてここに
竈門>Aさんが助けた隊士の人が呼びに来てくれたんです
そうだったのか。
良かった あの人は殺されていなかったのか。
安心している場合じゃない。
鬼はもう一人いる。
A>竈門くん すぐ戻るからその鬼 頼んだ
竈門>Aさん!!
後ろで叫んでいる竈門くんを無視して私がいた部屋に戻る。
畳の上に刺さっている刀を拾い。
部屋の隅に落ちている鞘を拾う。
羽織も隊服も切り裂かれて着る事は出来ない。
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作者名:アルマジロ | 作成日時:2020年11月1日 23時