【鬼滅の刃】暁天【竈門炭治郎】 (ページ22)

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さっきから刀鍛冶の鉄穴さんとAが仲良く話をしている。

凄く見ていると嫌な気持ちになる。

俺以外の人とあんな風に笑うんだ。

どこかそれに寂しさも感じた。

「炭治郎早くしないとあの子可愛いから取られちゃうよ」

善逸の言葉が頭の中でよぎった。

鉄穴＞この後少しだけAさんの屋敷にお邪魔してもいいでしょうか

A＞はい構いませんすいません遠くから来ていただいているのに

鉄穴＞いえこの刃毀れが原因で刀が折れたりして命に関わる様な事があったらダメですから

A＞ありがとうございます炭治郎？眉間に皺寄ってる考え事してたでしょ

炭治郎の眉間をぐりぐり押す。

鉄穴＞鋼鐵塚さんは先に戻りますか？

鋼鐵塚＞そうさせてもらう

蝶屋敷を出て鉄穴さんと一緒に煉獄家に戻る。

千寿郎＞Aさんあれ刀鍛冶の方でしょうか

A＞少し私の刀を手入れして貰うことになりまして

千寿郎＞道具すぐにお持ちしますね

鉄穴＞あ、こちらにあるので大丈夫です

縁側で刀を研いでもらう。

それを見ながらお茶を飲んでいると自分の鎹鴉が飛んで来る。

足についている紙を外して読む。

「A 先に任務に行かした杏寿郎の事が心配だから君も無限列車に乗っている杏寿郎と合流してくれないかな他にも隊士を4人行かせたからね頼んだよ」

お館様だ。

A＞千寿郎くん師範はいつ頃ここを出ましたか

千寿郎＞本当についさっきです何かあったのでしょうか

A＞いえもしかしたらですけど十二鬼月の鬼との戦いになるかもしれません

そう言ってお茶の入った湯のみに手を伸ばすと亀裂が大きく入った。

これはまずい。

鉄穴＞Aさん

A＞なんの大丈夫です柱がいるんで

笑顔で言うが内心とても怖い。

誰かを失いそうで。

やっと刀が研ぎ終わった頃には夕日が出始めていた。

途中の駅で合流すればいい。

A＞鉄穴さんありがとうございましたお気を付けて

鉄穴＞はい Aさんも

再び煉獄家の中に戻って髪を結い直ししながら部屋に戻る。

A＞ふぅ

ゆっくり木の箱を開ける。

黒い羽織。

裾に薔薇の刺繍が施されている。

それに腕を通し腰に刀をさして真っ赤な紅を口にさし立ち上がった。

玄関先に千寿郎くんがいた。

千寿郎＞Aさん絶対に兄上と帰って来てください

A＞もちろん帰って来ます

頭を撫でて煉獄家を出た。