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強い男の子が生まれてこれば良かったと何度も言われ続けた。
可愛らしい着物なんて着させて貰えなかった。
綺麗な簪も髪には付けて貰えなかった。
10歳の頃からだろうか刀の稽古を何故か仲が悪い煉獄家に行かされていた。
1つ年下の男の子。
名前は煉獄杏寿郎。
私はいつも彼に負けていた。
父上は負けるといつもこう言う。
「お前は゛女゛だから負ける」
今日は珍しく父上は隣町に出掛けていたので、私1人で煉獄家に稽古を受けに行っていた。
「本日の稽古は終いだ」
稽古を見てくれる老人が言う。
10敗。
今日も1回も勝てなかった。
道着の裾を強く握り締める。
杏寿郎>
A>ありがたく頂戴します
案内された部屋の襖が開くとそこには煉獄家の方々がいた。
瑠火>Aさん お腹は空いてるかしら
頷く。
瑠火>どうぞ
A>ありがとうございます
初めて食べる物もあってなのかそれとも家族の中で食べているからか美味しかった。
箸でさつまいもを掴もうとした時だ。
廊下を忙しく歩く足音が段々と近づいてここの部屋の前で止まった。
槇寿郎>何事だ
「し、失礼します 神々廻様のお屋敷が鬼に…」
A>鬼?
初めて聞いた単語。
槇寿郎>被害は
「北にある長屋にA様の父上と母上が」
A>杏寿郎さん 鬼とは何かご存じでしょうか?
こちらを向いた杏寿郎さんの顔は悲しそうだった。
槇寿郎>A 来い
瑠火>連れて行くのですか まだ幼いのに
槇寿郎様に門で待っていろと言われ待っていた。
風に乗って何かが焦げる匂いが微かに香っている。
槇寿郎>行くぞ
見た事の無い恰好に変わっていた槇寿郎様。
腰には真剣。
どうして真剣がいるのだろうか。
ただ私の家に行くのではないのか。
手を引かれ山を登る。
息切れを整える暇すらなかった。
目の前に広がっていたのは炎に燃えた屋敷。
槇寿郎>ここで待てるか
A>父上と母上は…
槇寿郎>この中だ
A>どうしてこの様な事になっているのですか
槇寿郎>鬼の仕業だ
A>鬼とは何ですか
轟々と高く上がる火の中に影が揺れた。
父上かと思い走り出そうとした体は突き飛ばされた。
体を起こすと目の前に刀を構えた槇寿郎様と臭くて人間の様な者が立っていた。
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さら - こちらこそありがとうございます!!また煉獄さんのお話書いてくれて嬉しいです!!早速読みます!!頑張って下さい!! (2020年10月24日 22時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - さらさん» さらさん初めまして!こんなに長いコメント本当にありがとうございます とても読みやすいと言って頂けて作者滝泣きでございます。映画見るとまた違いますよね!一応 また煉獄さんのお話を書き始めているので良かったら見て下さると嬉しいです^^ (2020年10月24日 10時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!お話完結おめでとうございます!!とっても読みやすくて感動しました!!映画も泣けてこの作品では結ばれたのでよかったです!!冨岡さん推しですけど、映画見てから煉獄さんめっちゃ大好きになりました!!また鬼滅のお話書いて欲しいです!! (2020年10月24日 1時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルマジロ | 作成日時:2020年10月17日 0時