24 ページ24
煉獄>温かい君をこうして抱きしめたかった
A>いつも温かい貴方がこんなにも冷たくなってどれほどここにいたんですか
煉獄>分からない 気づいたらここにいた
A>私の方が先に家に帰っていたらどうしてたんですか
煉獄さんは黙ってしまった。
A>どうやってここから帰るんですか
煉獄>何時間もかけて帰るさ
どこか悲しそうな声。
少し体を離すと泣きそうな顔をしている煉獄さんがいた。
A>何かあったんですか 私でよければ聞きますよ
煉獄>あぁ 聞いてくれるか
A>はい
煉獄>前世 想いを伝えれなかった人に会えたのだがどうも彼女には前世の記憶が無い
A>ぜん…せの記憶?
煉獄>俺にはあるんだ 不思議だろう
涙が零れた。
煉獄>何故 君が泣くんだ
A>ッ‥…師範
そう呼ぶと煉獄さんの瞳が大きく広く。
煉獄>Aなの…か
A>煉獄さんも師範なんですか
再び強く抱きしめられた。
煉獄>A
A>はい
煉獄>A
A>師範
煉獄>A
最後の方擦れていた。
鼻をすする音。
煉獄>また君に会えて良かった
A>私もです
煉獄>いつ記憶が
A>この間のパーティーの時です
煉獄>そうか
A>鬼は全て倒せたのですね
煉獄>きっと竈門少年達が成し遂げたのだろう
A>え
煉獄>俺も君が亡くなってから1年後に死んだ
心臓が止まった気がした。
煉獄>君が最後に言ってくれた長生きしろは無理だったが俺は俺の責務を成し遂げられた 未練があるとすれば君と夫婦になれなかったことだ
真っすぐな目に見つめられる。
A>夫婦?
煉獄>あぁ
A>誰と
煉獄>京Aと俺がだ
止まっていた涙がまた出ると今度は綺麗な指先で涙を拭われる。
A>師範
煉獄>師範じゃない
A>煉獄さん
煉獄>A 好きだ
A>前世に囚われていませんか今世は私じゃなくてもいいんですよ!
煉獄>いつでも君に俺は支えて欲しい そして今世では一緒に長生きをしたい
両頬を大きな手で包まれると煉獄さんの顔が近づく。
目を閉じると冷えた唇が少し触れすぐに離れ額を合わせて笑った。
お互いの白い息が混ざり空気中に消える。
67人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アルマジロ | 作成日時:2020年12月9日 20時