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怒涛のクリスマスが終わりを迎え疲労困憊な社員に少しでも癒しを与えられたらと26日は休みにした。

私も私で今日は鬼舞辻さんとの約束があったので一日中家でゆっくり出来ないまま待ち合わせの場所に辿り着く。

大きなテレビ画面に映っているアナウンサーの声が聞こえる。

「今日の夜20時から雪が微かに降り明日一日雪が降り続くでしょう!」

高校生ぐらいの子達が横を通る。

「えー学校の時にしてくれよな」

「いやほんとにそれ!冬休みに入ってからとかないわー」

明日は電車でお店に行くしかないか。

視線の端に映った派手な髪。

一瞬にしてそっちを凝視すると煉獄さんだ。

隣には女性。

黒髪で綺麗な人だ。

こっちに歩いて来る。

来ないで。

そして気づかないで。

そんなのは無理だ。

鬼舞辻>Aさん お待たせしました

目の前に鬼舞辻さんが現れた。

煉獄>!!

何も言わずに頭を下げて鬼舞辻さんの隣に立つ。

A>行きましょうか

鬼舞辻>良かったんですか?

A>はい

背を向けて歩く。

やっぱり貴方は私じゃない女の人と幸せになって生きてほしい。

いつまでも前世に囚われていたら駄目なんだ。

今の貴方は私の知っている煉獄杏寿郎さんじゃない。

違う人なんだから。

瞬きをしたら涙が零れそうなぐらい視界が歪む。

それに気づいてくれた鬼舞辻さんが肩に手を置いてくれてそのままロータリーに止まっている車に私を乗せてくれた。

A>すみません

鬼舞辻>彼とはそういう関係だったんですか?

A>私の…一方通行だったんだと思います

鬼舞辻>そうだったんですね 今日は沢山食べて下さい

A>いやそんな

鬼舞辻さんが経営しているホテルに着くと当たり前だが手厚くされ最上階のレストランに入る。

勿論 貸し切り。

鬼舞辻>クリスマスの方お疲れ様でした

A>鬼舞辻さんもお疲れ様です

高級ワインが入ったグラスが鳴る。

一口飲むと深い味わいが口の中に広がる。

鬼舞辻>来年また新しくホテルと設立するのですがそこにお店を出しませんか?

A>私がですか?

鬼舞辻>都内のお店は貴方がいなくても回せるんじゃないですか?

A>凄い素敵なお話ですけど私は他に店をかまえることはできないのでごめんなさい

頭を下げるとすぐに頭を上げて下さいと言われた。

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作者名:アルマジロ | 作成日時:2020年12月9日 20時

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