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電車に乗るとすぐに煉獄さんは私の肩にジャケットをかけた。
A＞煉獄さん 次の駅で降りて下さい じゃないと最終の電車乗れなくなってしまいます
煉獄＞家まで送ろう
A＞私の家 終点なので…
煉獄＞先程の事がもうないとは言いきれない 俺は君を送ったらタクシーでもつかまえて帰るから問題ない
駅にはきっとタクシーの一台はいるかもしれないけどそんなのも運だ。
A＞山なのでタクシーもいないかもしれないです
煉獄＞よもやよもや 宇髄辺りでも呼ぶか
この間 お店に来てくれた人か。
A＞私は大丈夫ですから ね
煉獄＞君の家に泊めてはくれないだろうか
沈黙。
A＞へ？
煉獄＞いや忘れてくれ 俺は次の駅で降りるが気を付けて帰る様に
A＞‥‥おもてなしは出来ませんが泊まりますか
普段の私ならきっとこんな発言はしない。
きっとこの発言をしてしまったのはお酒だ。
そうお酒のせいにしよう。
煉獄＞またの機会にしよう！
A＞そ、そうですよね！
結局 煉獄さんは次の駅で降りて行ってしまった。
私の肩に掛かったジャケットを返そうとしたが寒いから着て行くといいと言われてそのままだ。
優しい香りだけが残っている。
寂れてしまった最寄り駅から夜道を歩く。
少しの坂をゆっくりと上っているとスマホが鳴った。
すぐに鞄から取り出し画面を見ると「煉獄さん」という文字。
A＞も、もしもし！
煉獄＞大丈夫か？
A＞はい 今 自宅に向かって歩いてます 煉獄さんは
煉獄＞俺もだ 君が自宅に着くまでこのままでいいか？
A＞煉獄さんが自宅に着くまでにしませんか？
そう言うと少し笑った声が聞こえた。
煉獄＞あぁ
A＞そう言えば煉獄さんはクリスマスの予定はあるんですか？
煉獄＞学校のことで潰れてしまうな
A＞そうですよね
煉獄＞京さんもクリスマスは大忙しだろ
A＞はい 大忙しです
煉獄＞27日辺りは空いているでろうか
急な誘いだった。
A＞27日ですか？ 確認しますね
耳からスマホを外してスマホの予定を見れば夜だけは空いていた。
A＞17時から空いてます その前が雑誌の取材なのでもしかしたら早く終わるかもしれないです
煉獄＞そうか なら夜ご飯でもどうかな
A＞行きたいです
またすぐに会えるなんて嬉しい。
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2020年12月9日 20時
