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俺には姉がいた。
姉と言っても血は一切繋がっていない姉弟。
4歳から5歳までの1年間 一緒に暮らした。
母がある日 突然紹介した男の手を握っていた女の子。
燃えるような赤髪。
そして墨を入れたかの様な真っ黒な大きい眼。
「今日から啓吾のお姉さんになる
Aと離れ離れになってしまったのは5歳の梅雨だった。
梅雨の季節なのに晴天で太陽が眩しかった。
初めての家族旅行に行く途中に起きた事故。
前方で起こっていた事故に義父が気づいた時には遅くハンドルをきったがその反動で鍵の閉めていなかったドアからAが飛び出た。
空中で必死にこっちに手を伸ばしていたのに俺の手は空気を掴んだ。
乗っていた車はひっくり返り俺は小さい隙間から上手く出た。
でも辺りは火の海。
その中から「助けて」と呼ぶ声。
「啓吾 どんな時でも助けてって誰かが呼んでいたら絶対に助けるんだよ」
頭の中でいつかのAの言葉に従って俺にある羽で救出をした。
名前も分からないけどヒーローが来る頃には大粒の雨が全身に降り注いでいた。
ハッと気づいた。
崖から落ちたAは。
落ちた場所に行くと霧と生い茂った木のせいで何も見えなかった。
「君が救出したのかな？」
「君にはヒーローになるべき人間だ」
「今後ご家族ごとこちらで全面支援させていただきます」
「まだこの下にお姉ちゃんが！」
「こちらで探しておきます」
スーツを来た人に手を引かれ現場を後にしてしまった。
大丈夫 Aは助かる。
この日以降 Aの詳細は分からなくなった。
今でもあの日 必死に探していればと後悔している。
俺は公安と呼ばれる場所で数々の訓練を受けヒーローと言う立派な線路を引いて貰えたのだが公安の人にAの事を聞いても一切教えてくれなかった。
18歳になって事務所を立ち上げたと同時に目良さんに尋ねた。
彼は当時の書類を見せてくれた。
そこに書いてあったのは黒駒Aと言う人間は7歳にして生涯を終えたと。
嘘だ。
じゃあ遺体は骨はどこにあるの。
そう目良さんに質問をする。
目良さんは事故には関わっていなかったが当時の公安職員がこう言っていたそうだ。
「遺体はどこにも無かった」と。
じゃあ、まだどこかで生きている可能性が。
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アルマジロ(プロフ) - ちゆんさん» コメントありがとうございます！感想までいただけて嬉しいです！他の作品もホークスオチ何個かあるので良かったら見て下さい！ (2020年7月3日 12時) (
レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
ちゆん(プロフ) - 一気読みしてしまいました！すごく感動してしまいました！姉弟が幸せになれてよかったぁ(*´-`)！！素敵な作品ありがとうございました！ (2020年7月3日 1時) (レス) id: c2f590aa7d (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - わあ！ありがとうございます！早速新作拝見してきました！楽しみにしてます！！ (2020年7月1日 21時) (レス) id: 8efb03cbb1 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - そらさん» コメントありがとうございます！ 他にコメントがないのでそらさんの新作希望を採用させて貰います！ありがとうございます！！また新作が出たら見て下さると嬉しいです！ (2020年7月1日 15時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 連載お疲れ様です！！私はホークスとの色んなお話が読みたいので、新作出していただけると嬉しいです(*^^*) (2020年6月30日 20時) (レス) id: 8efb03cbb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2020年6月28日 13時
