――214―― ページ6
、
その裏道は前にも来た事がある。
何を隠そう、初めて真名部くんと一緒に帰った時に通った、不良連中に絡まれた道だ。
そして、初めて真名部くんと打ち解け合った場所でもある。
来てみると雨や周りの高いビルの影響か、結構暗くて今は私と真名部くんの他に誰も居ない。
私がその道へと誘導している間何もしゃべれずに居た真名部くんは、裏道についてからようやく言葉を口にした。
真名部「……怖かったです」
A「うん」
真名部「今の件も、給食の件も……僕はAさんに迷惑かけてばかりですね」
真名部くんは元気が無く、しょんぼりとしている。
さっきいきなり引っ張った事で雨が当たったのか、いつも綺麗な真名部くんのメガネには水滴がついていた。
A「迷惑なんて……。それより最近みたいに変に避けられる方が私は嫌だよ」
真名部「………」
A「悩みがあるなら話してよ。私に言いたくないなら独り言でいいから。私がその独り言を勝手に聴くから」
真名部「………」
真名部くんは黙ってうつむいてしまった。
A「前にも言ったじゃない。真名部くんが悩んでるなら力になりたいって。話聴いてみなきゃ力になれるかどうかはわかんないけどさ……」
少し間を置いて、真名部くんは肩を震わせながら口を開いた。
真名部「…じゃあ聞きますけど、なんであなたは僕とこんなに一緒に居ようとしてくれるんですか?」
、
35人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
野生のスタッフ(プロフ) - すだちゆさん» おおおお!!ありがとうございます!!読矢くんは公式じゃモブみたいなものなので(笑)この話に出すにあたって「誰だよこいつ知らないしどうでもいいよ」ってならないようにしなきゃっていうのをすごく意識して作ってるんですよ。なのでそう言っていただけて嬉しいです! (2014年7月14日 22時) (レス) id: 5818d612b4 (このIDを非表示/違反報告)
すだちゆ(プロフ) - こちらにもコメントさせていただきます!もうこの話のおかげで私の心臓がやばいっす…夢主ちゃんも真名部くんも良すぎて…仲直りのシーンを思い出してはにやにやしてしまいます←今後和人や読矢くんとはどうなるのかも気になりますね〜(^○^) (2014年7月14日 22時) (レス) id: 54fc04f119 (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - 龍桜丸さん» 今回の真名部とのシーンはもう何回も書き直してようやくできたものなのでそう言っていただけると本当に嬉しいです。 当初はもっとあっさり仲直りする予定だったんですけど、入れないと繋がらないな、不自然になるなって描写入れたりしてたらこんなに長くなりましたw (2014年5月30日 14時) (レス) id: ec04b12eb2 (このIDを非表示/違反報告)
龍桜丸 - やっぱり今回のお話もすごかったです。夢主ちゃんのことばや謎を残して次回へ繋げるところなどでは説得力があったり、読者に期待を持たせることがうまく出来ていて、本当に素晴らしいお話でした。そういう点で、本当に尊敬します。 (2014年5月30日 1時) (レス) id: 71d99a5684 (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - 美桜さん» 今回も読んでくださってありがとうございます! 本当は昨日のうちに上げる予定だったんですけど投稿しようと思ってた時間帯がちょうど占ツク鯖落ちしてたので今日になってしまいましたw コメント励みになります! ありがとうございました! (2014年5月29日 0時) (レス) id: 5818d612b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:野生のスタッフ | 作成日時:2014年5月28日 14時