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その日の放課後、講習が始まる前の空き時間、私はいつものように自分の席で勉強していた。
例によって給食をあまり食べられなかった私は既におなかが減っていた。
講習中におなかが鳴ったら嫌だなぁと思っていると、右横から読矢くんが話しかけてきてくれた。
読矢「A、購買の肉まんあるんだけど食べる?」
A「え、いいの?」
読矢「さっき片付け手伝ってくれたお礼。2つあるから1個やるよ」
A「やったー!食べるー」
私は喜んで肉まんを受け取り、さっそく食べ始めた。
A「おいしい。うちの学校に購買なんてあったんだね」
読矢「部活やってる人は放課後結構利用してるよ。ご飯物やデザート類、筆記用具なんかも売ってる。コンビニみたいな感じ」
A「へー」
私は話を聴きながらもぐもぐと食べた。
読矢「…さっきはありがとう」
A「ううん。私も先週助けてもらったばっかりだし…というか読矢くんこそお疲れ様」
こぼしたのは真名部くんであって自分は何も悪くないのに、それでも真名部くんの代わりに他のクラスや学年の人に謝ったりと、たくさん真名部くんをフォローしてくれていた。
読矢「全く…あいつのせいで本当に疲れたよ」
A「そう言いながらも真名部くんの事助けてくれてるじゃない」
読矢「別に助けたつもりはないけどね。あの場合誰かが言わないといけなかったわけだし。本当は全部真名部が言うべき事だけど、あいつ放心状態でそんな事言える様子じゃなかったし……」
A「まぁ…それもそうだね…」
読矢「あれから真名部と何か話せた?」
A「ううん。さっき階段でヤケドしなかったか聞いた時に返事が返ってきたぐらい」
読矢「は!? じゃああいつお礼すらまだ言ってないの?」
A「うん……。さっき給食の時に教室で皆の前で真名部くんに言葉かけたけど、それは会話とはちょっと違う感じだったし」
読矢「まったくあいつ何やってんだよ……ってまぁ真名部があの状態じゃまともに話なんてできないか…」
A「うん……」
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野生のスタッフ(プロフ) - 【作者コメント】 2014年9月26日最終更新→2016年8月13日非表示になってた画像を再度表示させる為更新 (2016年8月13日 14時) (レス) id: 6d9ccb8bb7 (このIDを非表示/違反報告)
岩紫望 - 野生のスタッフさん» どういたしまして(゜_゜>) 頑張ってください。 (2014年5月28日 20時) (レス) id: 3a7256021d (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - 岩紫望さん» 応援ありがとうございます。 とても励みになり、先ほど無事にこれの続きのパート7を投稿できました。 ありがとうございます! (2014年5月28日 15時) (レス) id: 6d9ccb8bb7 (このIDを非表示/違反報告)
岩紫望 - 野生のスタッフさん» 私の友達でもいるんです。その子はいつもキラキラしてて笑ってて… 無理しない程度に頑張っていただければ幸いです。 (2014年5月20日 21時) (レス) id: 3a7256021d (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - 岩紫望さん» はい。病人です(^^;) でも心はまだ元気なのでたぶんまだ大丈夫ですw 応援ありがとうございます! (2014年5月19日 21時) (レス) id: 5818d612b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:野生のスタッフ | 作成日時:2014年5月13日 19時