真名部】ライバルと書いて【皆帆と双子６

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、

作業をしながら思った。


誰がこぼしちゃったかという事ぐらい、片付ける作業を進めながらも教える事は簡単にできたはずだ。


だけどそれくらいの事は読矢くんもわかっているはず。


それでもあえて言わないという事は、こぼした人に気を使っているのだろうか。


だがそんな読矢くんの気遣いのそばから、野次馬根性で見に来た他のクラスの人達の話が耳に入ってくる。


女子「えー！？なにこれー！誰がこぼしたのー？」


男子「俺見てたけど薄紫色の髪したあいつだよ」


女子「あーあいつねー」


真名部「………」


A(やっぱり真名部くんだったのか……)


周りの人の話に耳を傾けながらも、私は無言で作業を進めた。


聴いていると、「１番上のクラスのくせに」とか「頭はいいけどバカなんじゃないの」などと言ってる人も中には居た。


私も真名部くんも栄都の１番上のレベルという誇り高いクラスだが、

それと同時に下のクラスの人からは妬みの対象になってしまう事でもあるのかと初めて知った。


A(１番下のクラスの一二三くんはそんな事言う人じゃなかったから全然気付かなかった…)


ただそう言われるだけなら良いが、下のクラスの人達が来年自分のクラスに上がってこようと私達を目の敵にして頑張っているのだと思うと、


来年真名部くんと同じクラスに残れるのは本当に簡単な事じゃないんだなと思った。


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