真名部】ライバルと書いて【皆帆と双子６

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帰宅後の夜は和人と一緒に寝た。


いつも同じ２段ベッドで上下に分かれて一緒に寝ているのだが、その日は和人が私のふとんにもぐり込んで来た。


皆帆「ねぇ、今夜Aのふとんで一緒に寝て良い？」


A「良いけど……明日日曜日だからって朝目が覚めた時に抱き着いてきて昼過ぎまで離さないとかそういうの無しだからね？」


なんでこんな事を言うかというと、昔そんな事があったからだ。


皆帆「……。了解」


和人は肩も背中も出るタンクトップ姿で遠慮無く私のふとんの中に入ってきた。


ふとんの中で和人の腕や足が当たる。


A「……今日はありがとう。和人のおかげで少し心が軽くなったよ」


皆帆「僕も楽しかったな。Aと２人きりで行くお祭り」


A「私も楽しかったよ。誘ってくれてありがとう」


皆帆(……。今日のAは、とても素直だ)


皆帆(恋をして傷ついているAは、本当に可愛いな)


私のすぐ左に居る和人は、私の背中に両手を回し、ふとんの中で私の体を抱き寄せてきた。


和人の脚が私の脚に絡まり、耳元に和人の息がふぅっとかかる。


A「ちょ、ちょっと和人っ」


皆帆「さっき言ったのは明日起きた後の事だ。夜寝る前の事には触れてない」


そう言ってふとんの中でぎゅっと抱きしめられる。


和人の鎖骨が私の鼻に当たる。


A「……そんな事言うならもう一緒に寝てあげないわよ」


皆帆「えっ、それは困るな」


どれだけ私と寝るのが好きなんだろうと思うくらい、和人はパッと体を離してくれた。


皆帆「困ったな。これじゃAに手が出せない」


A「………」


私は少し考えた。


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