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和人が着ている甚平の生地がほっぺたに擦れる。


私は和人の肩に頭を乗せたままの体勢で居た。


A「ありがとう和人。大好き」


皆帆「あははっ、照れるな。僕もAの事、大好きだよ」


A「……。うん」



皆帆(って言っても僕の『好き』とAが言ってくれた『好き』じゃ、意味が全然違うんだけどな)


皆帆(僕のAに対する『好き』は、Aが真名部くんって人に向けている『好き』より大きくて、とても深いから)



和人の肩にもたれかかる私を、和人は片手でそっと抱き寄せてくれた。


その夜は和人と並んで一緒に花火を見た。


正確には花火を見ていたのはほとんど私の方で、和人は花火より私の方に視線を向けていた。


A「和人から誘ってくれたのに、和人は花火見なくていいの?」


皆帆「花火を見るより花火を見ているAを見ている方が、僕にとっては有意義な時間を送れるのさ」


最初に私が和人の肩に寄り掛かったせいか、花火が始まる前から帰るまでの間、ずっと和人は片手で私を抱き寄せてくれていた。


和人なら真名部くんをしばらく観察させる事で核心に迫る何かに気付くのかもしれないが、こればっかりは私が自分で解決しなきゃと思った。


隣にたたずむ和人の温かさに甘えながら、私は和人にもらったヒントを頼りにたくさん考えた。


『こういう部分が関係しているのでは』とどんなに考え、思い付いても、本人から聴けない以上それは推測にしかならないし、答えが出ないのはわかっていたけれど、

それでも私が考える事で、真名部くんと仲直りできる糸口を見つけられるんじゃないかと思った。


人目を気にする真名部くんの事を考えて、私は普段他のクラスメイトが教室に居る時はなるべく話しかけないようにしていたから噂関係じゃない気がするし、


やはり仲良くなる前から真名部くん本人が心配していた、親関連だろうか。


どんなに考えても最後には『本人に直接聴くのが1番』という結論に達してしまうのだが、


それでも私は真名部くんを想い続けた。

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設定タグ:イナズマイレブンGO , 真名部陣一郎 , 皆帆和人   
作品ジャンル:ラブコメ
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野生のスタッフ(プロフ) - 【作者コメント】 2014年9月26日最終更新→2016年8月13日非表示になってた画像を再度表示させる為更新 (2016年8月13日 14時) (レス) id: 6d9ccb8bb7 (このIDを非表示/違反報告)
岩紫望 - 野生のスタッフさん» どういたしまして(゜_゜>) 頑張ってください。  (2014年5月28日 20時) (レス) id: 3a7256021d (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - 岩紫望さん» 応援ありがとうございます。 とても励みになり、先ほど無事にこれの続きのパート7を投稿できました。 ありがとうございます! (2014年5月28日 15時) (レス) id: 6d9ccb8bb7 (このIDを非表示/違反報告)
岩紫望 - 野生のスタッフさん» 私の友達でもいるんです。その子はいつもキラキラしてて笑ってて… 無理しない程度に頑張っていただければ幸いです。 (2014年5月20日 21時) (レス) id: 3a7256021d (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - 岩紫望さん» はい。病人です(^^;) でも心はまだ元気なのでたぶんまだ大丈夫ですw  応援ありがとうございます! (2014年5月19日 21時) (レス) id: 5818d612b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:野生のスタッフ | 作成日時:2014年5月13日 19時

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