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その日も私はいつものように真名部くんと一緒に勉強したくて、放課後の教室に残っていた。
だけどこの日を境に、今までの楽しかった生活は音を立て崩れ落ちていったのだ。
真名部「もう、僕に話しかけないでください」
クラスメイトが全員帰った後、2人だけの教室で唐突に、そう言葉を放たれる。
いきなりすぎて私はしばらく何て言われたか理解できていなかった。
A「……ごめん、もう1回言って?」
真名部「……だから、もう僕に話しかけないでくださいと、そう言いました」
A「――――……」
聞き間違いだと思いたい。
だけど違う。
真名部くんの表情は、出会って初めて話したあの時のように冷たかった。
まるで、今までの事が全部夢だったみたいだ。
A「……。なんで?」
真名部「……なんでもです」
A「理由も話してくれないの?」
真名部「………」
真名部くんは黙秘した。
A「……。もしかしてパパベやママべに私の事で何か言われた?」
真名部「親は関係ありません。全て僕の意志です」
A「……」
真名部「……」
A「あー……ごめん。じゃあとりあえず私、今日は帰るね。……」
私は気持ちの整理がつかないまま、おぼつかない手つきで荷物をかばんに入れ、教室のドアに向かった。
A「……」
教室を出る前、私は真名部くんの方を見た。
真名部くんは私にあぁ言った時の位置からそのまま動いていなかった。
私が居る角度からは顔は見えなかったけれど、真名部くんの背中が震えているような気がした。
突き付けられた現実があまりにも大きくて、私は真名部くんにそう言われた実感が持てないまま、
その日はそのまま1人で家に帰った。
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星神らぁら(東堂 莉愛だよ!) - ローコは千陽(ちはる)のメイアはエリ (2015年7月21日 20時) (レス) id: d454bba793 (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - 蒼さん» いえいえー!なんか私も疲労からか気付いたら製作過程をべらべらと……orz 気に障ったとかじゃないので全然大丈夫ですよ! 応援コメント励みなります!ありがとうございます>< (2014年5月14日 19時) (レス) id: 5818d612b4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - そうなんですか!何か…スミマセン(´д`;;) 頑張って下さいね! (2014年5月14日 18時) (レス) id: 340056b0de (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - 蒼さん» それくらいやらないとここに載せられるような出来のものにならないので…… 今日上げたこれの続きのパート6の最終チェック(とその直し)だけでも20時間かかってしまいました; 応援本当にありがとうございます。制作の励みになります! (2014年5月13日 23時) (レス) id: 5818d612b4 (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - 蒼さん» 忙しいというのではなく続きを人に見せられる状態にできるまでそれぐらい時間がかかるということなのです; ここに上げるのや読むのは一瞬みたいなものですがここに載せるまでが本当に時間がかかって大変で、この作品に限らず毎日何時間もかけて書いているのです… (2014年5月13日 23時) (レス) id: 5818d612b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:野生のスタッフ | 作成日時:2014年4月24日 21時