真名部】ライバルと書いて【皆帆と双子５

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ガタッと音を立て、真名部は席を立った。


真名部「ほっといてくださいって言ってるじゃないですか！」


読矢「いつまで自分の殻にこもって他人を拒んでるつもりだよ！お前それがAへの気遣いだとでも勘違いしてるんじゃないの？」


真名部「あなたは人の事に首を突っ込みすぎなんですよ！」


真名部「だいたい僕がAさんを避けたり突き放すのは、周りが変な噂を立てたり、僕と居る事でAさんが悪く思われ傷つくのを避ける為であって、僕のせいじゃ…！」


読矢「周りのせいにすんな！実際に避けてAに悲しい思いさせてんのはお前自身だろ！」


近くでキツく言われ、真名部は一歩引き、息を呑む。


読矢「人のせいにしてたって何も変わらない！Aがいくらお前に歩み寄ろうとしたって、お前が変わろうとしない限りは状況は何も変わらないって事ぐらいさっさと気付けよ！」


……俺は、何を熱くなっているんだ



真名部「仕方ないじゃないですか！僕は小さい頃から勉強ばかりで友達付き合いに慣れてなくて…これでも精一杯やってるんですよ！」


読矢「だからその言い訳がダメなんだって！今はまだ中１だから『人付き合いに慣れてないので周りと上手くやれません』で済むかもしれないけどさ、大人になっても、ずっとそれで通ると思ってんの？」


真名部「……それは…」


読矢「お前何の為に学校あると思ってんだよ。机の上の勉強だけなら通信教育なりカテキョで十分じゃん」


真名部「…確かに効率性を考えたら、その通りですけど…」


読矢「だからさ、変な陰口言われたり人とこじれたままが嫌なら、自分で何とかするしか無いんだって。皆慣れない経験を積み重ねて成長していくんだって」


真名部「………」


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