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行き先の本屋さんがビルの7階に入っていると言うので、真名部くんとエレベーターに乗った。
休日で店にも街にも人は多かったけれど、そのエレベーターに乗る時はたまたま私と真名部くんの2人きりだった。
私が7階のボタンを押し、エレベーターが上がっている途中の事だ。
ガタッ
いきなりエレベーターが変に強く揺れ、私はバランスを崩した。
A「ひゃあっ!」
真名部「危ないっ!」
私がバランスを崩し、転びそうになったところを真名部くんが抱きとめてくれた。
ばふっと真名部くんの胸元に顔が埋まる。
おかげで転ばずに済んだ。
エレベーターはいきなり急停止し、不具合が起こっているのかエレベーター内の電気も全て消えてしまい、一気に暗くなった。
暗がりの中、真名部くんの体の温もりだけが私を安心させてくれた。
A「ごっ、ごめん!大丈夫?」
抱きとめてもらったまま顔だけ離して質問する。
真名部「は、はい。びっくりしましたけど……何か不具合でも起こったんでしょうか…」
A「だね。何がどうなったのかよくわからないけど……こんな事ってあるんだね…」
A(っていつまでも抱きとめてもらってちゃ悪いよね)
私は自分の足が地についている事を感覚で確認した。
A「あ、もう大丈夫だよ。ありがとう。…」
真名部「……」
そう言って離れようとしたのに、なぜか真名部くんは私の背中に回していた腕に力を入れ、離してくれない。
いきなりの出来事だった上に暗闇の中だからわかりにくかったが、感覚からして間違いない。
私は今、真名部くんに抱きしめられている状態にある。
A「ま……真名部、くん……?」
真名部「………」
耳元に真名部くんの息がかかる。
私はどうしていいかわからずに、真名部くんの肩に頬っぺたがついたままの状態で居た。
真名部「あの……1つ、わがまま言っていいですか…?」
A「な、なに?」
真名部「まだ……離したくないです……」
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野生のスタッフ(プロフ) - 希星(のぞみ)さん» エレベーターのシーンはもうちょっと後にしようかとも思ってたんですが今後の展開の事を考えるとここで投下すべきだと思って入れましたw遅くなってしまいましたがいつも閲覧コメント本当にありがとうございます。おかげで制作がよりはかどっています。ありがとうございます (2014年4月24日 23時) (携帯から) (レス) id: 182ff83e6a (このIDを非表示/違反報告)
希星(のぞみ)(プロフ) - 今回は皆帆とのシーンが多めでしたね!それに、エレベーターのシーン…!ドキドキしちゃいました(/ω\*)皆帆と真名部が会いそうでドキドキしてたんですが、ギリギリ会えなくて残念…今後の展開が楽しみです! (2014年4月22日 18時) (レス) id: 893258fcaa (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - 沖神ナツル〜loveさん» 応援コメントありがとうございます。 制作の励みになっております。 次のアップはまだいつになるかわかりませんが、制作自体は毎日取り掛かっています。 できるだけ早く提供できるように心がけていますので、しばしお待ちを。 (2014年4月20日 19時) (レス) id: ea05ca7d3c (このIDを非表示/違反報告)
沖神ナツル〜love(プロフ) - がんばれがんばれ野生!! (2014年4月20日 12時) (レス) id: cbfc101005 (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - 希星(のぞみ)さん» なんてかわいらしい反応なんだ……! 今回も読んでくださりまことにありがとうございます! (2014年4月10日 22時) (レス) id: ea05ca7d3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:野生のスタッフ | 作成日時:2014年4月8日 20時