真名部】ライバルと書いて【皆帆と双子４

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皆帆「そうだ。これ、Aが好きそうだなと思って買ってきたんだ。着てみてよ」


A「私に？」


差し出されたオシャレなビニール袋を受け取り、中を見ると、夏によく合う可愛いワンピースだった。


デザインから何から私の好みドストライクだった。


A「わぁーっ本当だ！可愛いっ！着てみていい！？」


皆帆「もちろん」


A「ちょっと後ろ向いててね」


皆帆「うん」


和人が後ろを向くのを確認する前に、私はワクワクしながら和人がくれたワンピースに着替えた。


部屋に置いてある全身が映る鏡ですぐに確認する。


A「すごーいっサイズもピッタリ！ありがとうっ」


皆帆「どういたしまして」


A「それにしてもよく私のサイズわかったわね」


皆帆「僕の観察力をナメないでほしいな」


和人は座っていたベッドから立ち上がってこちらに来ると、私を後ろから抱きしめてきた。


目の前の鏡には和人に抱きしめられている自分が映る。


皆帆「えへへ。やっぱり僕が予想した通りAにすごくよく似合う。可愛いよ」


A「あ、ありがとう。それにしても女物の店によく男１人で入れたね。思春期の男の子ってそういうの苦手そうなのに」


皆帆「僕は何にでも興味を持つからね。特に恥ずかしいとか思わなかったな」


A「まぁ和人はそういう子よね…」


皆帆「本当は他にもAに着て見せてほしい服あるから、今度一緒に行こうよ。試着だけでもいいからさ」


A「うーん…そうだね。次の日曜日なら空いてるわ。日曜日なら講習もお休みだし」


皆帆「やったー！久しぶりにAとデートだー！」


A「デートじゃないよ！？」



なんだか上手く私の機嫌を取られた気がしなくもなかったけれど、それほど気にするほどの事でもないかなと思った。


何にしても服のプレゼントは嬉しい。


こうして、私は久しぶりに和人と出かける事になった。


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