――308―― ページ4
、
全自動洗濯機は本当に楽だ。
最初にボタンでモードをセットしておくだけで、すすぎ、脱水までやってくれる。
とは言え、完璧な乾燥までは出来ず、運転が終わって出してもまだ結構ぬれているので、すぐに干さなくては臭くなってしまう。
私は洗濯が終わるまで引き続き明日の予習の続きをしようと脱衣所を出ると、すぐそばの台所に放置されたヤキソバが目に入る。
A「あ、そうそう。これしまわなきゃね」
私はフライパンに入っているヤキソバの残りをお皿に入れ、ラップで包み、冷蔵庫に入れておいた。
ラップを入れている引き出しには、他にもアルミホイルや、クッキーなど焼き菓子を作る時に使うホットクッキングペーパーが入っている。
私はついでに自分と和人が使ったお皿とお箸、コップも洗っておいた。
皆帆「あ、ありがとう」
A「ううん。いつも洗い物は和人がやってくれるし、たまにはね」
黒いＴシャツ姿の和人と会話をしながら洗剤の泡がついたスポンジをクルクルと動かす。
皆帆「じゃあ僕は部屋に戻ってゲームの続きでもするかなぁ」
A「ゲームって今は何やってるの？」
皆帆「レンコン教授だよ。推理物さ」
A「レンコン教授？」
皆帆「うん。プレイヤーの僕がちゃんと操作しないと穴だらけの推理しか出来ないんだよ。レンコンだけに」
A「あぁ、なるほど。だから穴だらけなのね。レンコンだけに…」
その夜、お母さんは商店街の福引きで小麦粉を１０袋も当てたというお客さんから２袋おすそ分けをもらったらしく、いつもより多い荷物を抱えて帰っきた。
皆帆母「あら〜洗濯しといてくれたの？ありがとう」
A「うん。お母さんの分のご飯出しておくね」
穏やかで、平穏な日々。
でもそれは決して誰もが当たり前に得られているものではないという事を
私もちゃんと知っている。
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
野生のスタッフ(プロフ) - 優子さん» パート１から見てくださったんですね！ありがとうございます！ コメントをいただいた時、ちょうどこれの続き（パート13）を仕上げているところで、やっぱりこれは面白くないんじゃないかって不安になっていたので、とても勇気づけられたんです。ありがとうございます！ (2015年3月27日 23時) (
レス) id: 5818d612b4 (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - リベロさん» 励ましのお言葉ありがとうございます…！ おかげさまでパート13、先日無事に投稿することができました！ありがとうございます！ (2015年3月27日 23時) (レス) id: 5818d612b4 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 野生のスタッフさん» はじめまして！作品part1から全て見させていただきましたが、めっちゃおもしろかったです！！続編も楽しみにしてます！頑張ってください！ (2015年3月23日 16時) (レス) id: e909545786 (このIDを非表示/違反報告)
リベロ - 僕なんかのことをそんな風に......(涙)...ありがとうございます。僕も、この作品に色々勇気を貰います。これからも更新頑張ってください。よろしくお願いします。 (2015年1月26日 22時) (レス) id: b43f80350a (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - すだちゆさん» こちらこそ今回も読んでくださってありがとうございます…！ 本当は真名部くんに見せてからの話も今回のパートの中に入れる予定で書いていたのですが、載せようとしたらどうやらページ数オーバーとなってしまったようで…； 次回に回す形になってしまいました； (2015年1月23日 2時) (レス) id: 5818d612b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：野生のスタッフ
| 作成日時：2015年1月21日 18時
