【第十一訓】いやいやいやナイって! ページ10
『息子から母親引き離そうだなんてとんでもねぇクソジジイだなぁおい。』
眼鏡が音を立てて床に落ちる。
銀「A!!お前なんでこんな所に…!」
『怪しい銀髪の子持ち侍が社長室乗り込んでいっちまったって通報があってなあ。ったく、仕事増やしてんじゃねぇよ、銀』
にやりと笑いながら銀をみれば子持ちじゃねぇ!なんて騒いでやがるがンなことはどうでもいい。
『とりあえずこの鼻炎野郎をたたっ斬ってやんねぇとなぁ?』
鼻炎野郎が俺に警戒して刀を構えた瞬間に銀が動き出す。
流石攘夷志士、白夜叉とでもいうべきか、
鼻炎野郎との間合いを詰めるとすかさず切り込んでいく。
こりゃあ…出る幕もなさそうだ
どうやら本気で怒っているらしい銀髪を見れば赤ん坊を抱いたまま母親らしき女の元へと向かう。
「あ、あのっ…」
『ったく、お前の大切な餓鬼なんだろ。簡単に手放してんじゃねぇよ』
母親の腕の中へ返してやると腕の中の小さな命を強く抱き締めた母親にもう大丈夫だとなんとなく感じる。
…自分も親の腕の中に抱かれる温もりを感じたことはあったのだろうか。
ぼんやりとそんなことをふと考えてしまう。
銀「A、なぁにぼんやりしてんだ、ほら、けーるぞ」
銀に後ろから肩を叩かれる
『あ、?あー、おう』
叩かれた肩からじわじわと熱が伝わって全身が心做しか熱い。
これが…、好き、というものなのだろうか。
名前の知らなかった感情の名前がわかるというのはどうにも擽ったい。
とりあえず早くここを出よう、ザキに後処理を任せるという趣旨のメールを送れば先を歩く銀とガキ2人、そして大切そうにわが子を抱く母親のあとを追う。
あとで、銀と2人になった時、ちゃんと言おう。
大丈夫だ。総悟に気付かされたこの感情を、俺なりに銀に伝えよう。
そう決意し、俺はビルを出た。
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おと姫と愉快なサカナたち(プロフ) - 見廻組の零番隊隊長さんとの絡みもっと欲しいです! (2020年2月12日 21時) (レス) id: e21618e8ed (このIDを非表示/違反報告)
りう(プロフ) - 魅力さん» R18の短編の方で書かせていただきますね。リクエストありがとうございます。 (2018年6月6日 8時) (レス) id: c9b32175c1 (このIDを非表示/違反報告)
魅力 - 神威と本番やって! (2018年6月3日 9時) (レス) id: 0d61db9448 (このIDを非表示/違反報告)
りう(プロフ) - こんぺーとーさん» 遅ばせながら更新させていただきました!これからもご愛読いただければと思います! (2018年5月28日 12時) (レス) id: c9b32175c1 (このIDを非表示/違反報告)
りう(プロフ) - 絢さん» 御返事遅くなってしまい申し訳ございません!ありがとうございます! (2018年5月28日 12時) (レス) id: c9b32175c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りう | 作成日時:2017年8月2日 21時