【銀,魂】真選組零番隊隊長2【男主人公】[坂田銀時]

【第十一訓】いやいやいやナイって！�� ページ11

ガキがぶっ飛んだ時、正直終わったと思った。
だがAのお陰もあって何だかんだ餓鬼も母親も助けてやれたらしい。
母親から簡単にだが事情を聞いているAをそっと見遣る。まああいつも一応警察だから、事情を知っとかねぇと色々まずいんだろう。
おれの横で偉そうに哺乳瓶抱えて散ってくる桜を見てるこの餓鬼は本当に俺ソックリで、Aと会っちまった時は本気で肝が冷えた。…まあ、アイツも気にしてなかったみてぇだし…つうか俺に興味ないみたいだし？いや男同士だから当たり前だし？いや別に泣いてねえし？
あーだこーだと頭の中でごちゃごちゃと終わりの見えねえ会議を繰り広げているとAが赤ん坊を抱き上げそのまま俺の横に座った。

『あ-…久しぶり、？』
銀「あ！？お、おー久しぶりだなぁ元気だったァ？」
『お、おう…。あ-…このガキ本当にお前そっくりだな、はは、、』
銀「だ、だろ？いやぁ銀さんもびっくりだよ、いやぁよかった…」
『ちょ、ちょっと動揺っつーか、お前にそういう相手がいるんだって思ったじゃねーか、馬鹿銀、ったく、』
銀「妬いた？」
『うん……は！！！？？？いやいやいやいや妬いてねぇし！妬くわけねぇし！』
ダメもとで聞いた質問に思わぬ答えが返ってきたことに思考が追いつかない。今こいつなんて言った？妬いたかって質問に、うんって、うんっていった？嘘、まじ？まじで？？？あのAくんが？嫉妬？？これは…脈アリって奴なんじゃ…
Aのほうを勢いよく見ると未だ恥ずかしそうに頬染めつつも胸に抱いたガキの頭を撫でながら彼の遊びに付き合ってやっていた。
その姿は本当に母親ってもんみてぇで。
その瞬間舞い上がっていた気持ちはスーッと下がり落ち着きを取り戻す。
…あぁ、こいつには子供が似合う、良い父親になんなぁ。こいつには、そういう未来が似合ってる。

そんなことを考え始めてしまうと一気にマイナス思考へと落ちてしまう。
男同士なんて生産性のねぇ関係、Aに持ちかけるわけにもいかねぇか…
小さく苦笑いを零す。
人生上手くいかねぇもんだ。

『なぁ、あの、銀おれずっと言えなかったことがあっ「よし、けーるかぁ、お前もさっさと仕事戻れ税金泥棒。」
ベンチから立ち上がり彼の手から餓鬼を抱き上げればそのまま母親へと返す。
俺はAの顔を一度も見ることなくそのまま神楽たち二人を連れてその場を去った。
友達としていること、これがAの将来を壊さない為の方法だ。そう信じて。

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