イケメン ページ23
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試合終了。結果は27-25で、私のチームの勝利。
結構、危なかった。
山内さんが最後の方はだいぶ私のトスに慣れてて、ブロックも着いてくるようになってた。
凄まじい観察眼。
大竹「すげ、ほんとに勝った」
「だから言ったでしょ。勝てるって」
久原「いや、Aのことは信じてたけど、まさかほんとに…」
「自信ついた?」
久原「ついた!めちゃめちゃついた!」
大竹「うんうん。俺も戦えるって感じする」
自信がついたと同時に、自分の課題も見えてきたみたいだ。
よかった。力になれて。
柳田「A」
「あ、はい」
柳田「…どうだった?俺らのプレー」
「あー、えーっと、」
柳田「ゆっくりでいいから、敗因とか教えてほしい」
敗因。私の情報量が上回ってたからとしか言いようがないぞ。
だって今回は、私が知り尽くしているメンバーだったから勝てたようなもの。
このメンバーの情報とか全然知らなかったら、絶対に勝てなかった。
うーん。敗因、敗因。
…敗因ねぇ。
「あ」
柳田「なんかある?」
「いや、敗因って程でもないけど、柳田さんの腰」
柳田「…」
「…痛めてます?」
柳田「…うん」
「トレーナーさんには言いました?」
柳田「言ったらゲームできないと思って」
いやいやいや、このゲームよりW杯の方が大事でしょ。
なにやってんの柳田さん。あなた仮にもキャプテンでしょ。
私がひとつため息をつくと、ちょっとだけ小さくなってごめん、という柳田さん。
ぐっ…、かわいい…!
「…そんな顔してもダメです」
柳田「ちっ、ダメか」
「いけるかもと思ってしたんですか?自分の顔がいいこと自覚していらっしゃるんですね」
柳田「まあ、ちょっとは?」
「はいはい、イケメンイケメン。トレーナーさんのところ行きますよ」
柳田「…行かなきゃダメ?」
「ダメです」
柳田さんがえー、と言って顔をしかめる。
顔がいいとどんな顔してもイケメンだよなぁ。
羨ましい。私も一日でいいから石原さとみになりたい。
小野寺「マサさんどうしたんすか?」
柳田「…腰、痛めてて」
石川「え!なのにゲームしたんすか?」
柳田「だってAが相手だったから。どうしてもゲームしてみたいじゃん?」
石川「まあ…、確かに」
「確かにじゃないよ石川くん。ちょっとでも違和感あったら、トレーナーさんか私に必ず言って。なにかあってからじゃ遅いから」
石川「うす…」
柳田「…ごめん」
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エマりん - 読んだら感想を仲良し芸能界で! (2020年2月9日 7時) (レス) id: fd98254018 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - エマりんさん» ありがとうございます!はい、読みたいです! (2020年2月9日 7時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
エマりん - 貴方の作品を見てみてすごいと思いました!だから私の作品も見てほしいなぁって思いました…読んでくれる?作品名は仲良し芸能界です!高評価お願い! (2020年2月9日 7時) (レス) id: fd98254018 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - エマりんさん» ありがとうございます!!はい!ぜひ!友達申請お待ちしております!! (2020年2月9日 7時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
エマりん - めちゃくちゃ良かったです!友達になりませんか? (2020年2月9日 7時) (レス) id: fd98254018 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花 | 作成日時:2019年10月23日 21時