18_イザナ ページ18
ガリ男という男への報復やその他用事を済ませ俺はAの家へと帰ってきた。
俺らの苗字が使われているこのビルは、Aが養父家から
その本社のために建てたらしい。
年少から出所した日を思い出す。
年少出所日、
迎えがいると言われて向かった所に
停めてある車から出てきたのが
Aの右腕だとかの“永田”という男。
永田サンはAが俺に会いたがって居ることを俺に説明し、
喜ばせたいから着いてきて欲しい。と
このオフィスビルに連れてきた。
永田｢俺は車を停めてから向かいますので
先に最上階でお待ちください｣
永田サンは入口で俺を降ろした後、地下駐車場へと車を走らせた。
そのため、永田サンに言われた通りオフィスビルに入り最上階直通エレベーターとやらに向かおうと受付の女に場所を聞いた時だった。
｢申し訳ありません。
そちらは社長室となっておりますので社長や永田の案内無しではお通し出来ません決まりです。
社長にアポは取られていますか？｣
女はそう申し訳なさそうに告げた直後、後ろから
社長の御家族様だ。お通ししろ。と永田サンの声がした。
受付の女はそれを聞くなり焦り、永田サンと俺にお辞儀し最上階へのマスターキーを手渡してきた。
これで行けるという事だろうか。
永田サンをチラり、と見ると、行きましょう。と一言話し先導してくれた。
今では視線が鬱陶しいことも無く自由に出入りできている。
姉がこちらに来てから数年で成し遂げた事に感心し、尊敬している。
今日はとある人物から服を受け取ってきた。
イザナ｢姉ちゃんが気に入ってくれたらいいけど…｣
そう呟いて最上階へのボタンを押した
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作者名：りう | 作成日時：2023年11月4日 14時
