【d!】男だと思われてるんですが。【zmルート完結】 (ページ10)

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zm.side

いつも通り仕事を終えて家に帰宅する。最近は家へ帰るのが楽しみになっていた。
しかし今日は家に帰っても電気がついておらず、Aの気配がしなかった。寝てるのかと思い、Aの部屋の扉をノックするが返事がない。靴は玄関にあったし、やっぱり寝てるのかとも思ったがなんだか嫌な予感がして扉を開けると、暗い部屋の中にPCの前になぜか椅子に座らず床に座り込むAの姿が見えた。

zm「なんやおるやん…って、A？……どうした？」

Aは震えていて、俺が名前を呼んだら抱き着いてきた。宥めて話を聞いてみれば、恐らく例のストーカーが本当に家の前に来ているらしい。
俺はAに断りを入れてカメラの録画を確認する。すると確かに顔は見えないものの黒いフードを被った誰かがいるのがわかる。

とりあえずこの録画は消えないようにバックアップをとって、警察へ提出するためにUSBに格納した。

その日はAを1人にしてはダメだと思って、Aが寝るまで手を握ってそばにいた。Aは大丈夫だと言って聞かなかったが、布団に寝かせて手を握ってやれば、やっぱり弱っていたのか少しだけ泣いていた。
30分ほど経った頃には寝息が聞こえてきた。
俺は少し名残惜しくもAの手を起こさないようにそっと離して部屋を出た。

zm「アイツらに相談するか…」

俺は部屋を出てさっきAが寝る前に来れるやつは来いと言って通話にメンバーを集めていた。急な招集だったけど、全員集まってくれた。

tn「ゾム？急にどうしたん」

ut「めずらしい集め方やったから気になってもうたわ」

zm「悪いなお前ら。あんな、まず今Aが俺ん家におんねん」

「はぁ！？」という予想通りのリアクションが返ってくる。口々に抜け駆けしやがってとか聞こえてくるが、今はツッコんでる余裕もない。そんな俺の雰囲気を感じとったのかすぐに静かになった。

rbr「その雰囲気やとなんかあったんやな？なにがあったん」

zm「Aがストーカーにあってる。Aはお前らに心配かけたくないから黙ってろって言うてたけど、そうも言ってられんくなってん」

shp「Aにストーカーってことは、実況のファンの方？か？」

zm「多分そうやと思う…嫌がらせのDMやコメントが毎日続いとって今日は家まで来とってん」

俺はAの被害状況と、これまでの経緯を簡潔に説明した。