【d!】男だと思われてるんですが。【zmルート完結】 (ページ6)

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zm.side

最近、どうにもAの様子がおかしい。気がする。

外部との大型コラボで一緒になった時や、プライベートで何回か遊んだりもしているが、そのどれもがここ1ヶ月くらいはどこか上の空というか、しきりになにかが気になるようで落ち着きがないように思えた。
1か月前は気のせいかと思っていたが、流石にずっととなると気のせいとも言っていられない。

zm【A今日時間あるか？飯行こうぜ】

と、Aを個人的に呼び出すと、二つ返事でOKが来た。

待ち合わせていた居酒屋でAと合流する。

『あれ？今日はほかの皆はいないんだね？』

そう言ってきょろきょろと可愛らしく周囲を見回すA。相変わらず可愛いが、少し痩せている気もする。

zm「おん。今日は2人だけやで」

『そ、そっか…』

そう言ったAの顔は少し赤くなっているように見えて、そんな可愛らしい反応に期待してしまう自分がいたが、今はそんな場合じゃないと首を振って店の中に入った。
個室居酒屋のため、個室の座敷に案内され、とりあえず軽めに注文して、料理が届くのを待つ間、俺はAに直球で話題を切り出した。

zm「A、最近様子おかしないか？…なんかあったか？」

『！』

俺の話題にAは明らかに動揺して目線を泳がせている。その様子にやっぱりなにかあったのだと確信できた。

zm「話したくないことは無理にとは言わんけど…好きな女が弱ってる姿は見たないねん…話してくれんか」

『…』

zm「それとも、俺じゃ頼りにならへんか…？」

『ちがっ…』

自分でもずるい聞き方だとは思っているが、全部本心だ。Aがこのまま苦しむくらいなら多少ずるくたって力になる方がいいに決まっている。
Aはしばらく考え込むように黙る。その間に注文していた料理も届くが、Aが話すまでは手をつけない。
すると、Aは覚悟を決めたように顔を上げて俺の目を見ると

『実は、ストーカー？されてるの…』

zm「ストーカー…やって？」

予想よりも遥かに深刻な悩みに俺は動揺してしまったが、話してくれた彼女の真剣さに答えるために彼女の話を促すことにした。