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心臓がバクバクとうるさいくらいに早鐘を打つ。
なにか、言わなければいけないのに。
黙り込んでしまった私を見てゾムは悲しげに笑うと、
zm「いや、すまん。別にAを困らせたいわけやないねん。返事はまだしなくてええから…俺が本気やってこと、知って欲しいねん」
『…うん』
ようやく絞り出した返事を聞いてゾムはほっとしたようにまた笑った。そうしてこの気まずい空気を変えるように
zm「せや。とりあえず気分はまだ優れんやろ？もう少し休んでから帰ろうや。ラブホって結構おもろいねんで？腹とか減ってるか？まだ昼前やけどなんか食おうぜ」
そう言い、ゾムはテレビのリモコンでテレビをつける。そうするとメニューが出てくる。食事メニューにはたしかにたくさんのジャンルの食べ物があった。
『へぇ、色々あるんだね』
zm「せやろ？わりと美味いしな」
『ゾム詳しいんだね』
zm「はっ、い、いや、さっさ最近は全然きっ、来てないんやで？」
ゾムは急に慌て始める。
『ふふ、遊び人め〜』
zm「ち、ちゃ、ちゃうねんて、！」
狼狽えるゾムが面白くてついついからかってしまう。
『まぁゾムかっこいいから、今まで彼女が沢山いても全然不思議じゃないけどね』
私がそう言うとゾムは顔を少し赤くして
zm「お、俺かっこいいん…？」
と聞いてくる。私は、え？そこ？と思いつつ
『うん。ゾムはかっこいいと思うよ』
私が同意すると、ゾムは眩しいくらいの笑顔になって
zm「そ、そうなんや。Aにとっては俺かっこいいんや…」
上機嫌になったゾムは、そのまま料理を注文する。しばらくすると部屋のチャイムが鳴って料理が運ばれてくる。ゾムが受け取って2人で食べた。確かに意外と美味しい。
ラブホテルはえっちなことをする場所というイメージが強かったので、初めてとはいえなんだかこういう楽しみ方は新鮮だ。
お腹を満たし、ゾムは部屋の中など色々教えてくれた。
zm「風呂とかもおもろいねんで」
そう言い、お風呂場を見ると、広い浴槽にボタンを操作すると浴槽がライトアップされたりする。
『へ〜ライトアップされるんだ。たしかに面白いね』
zm「やろ。ラブホくらいでしか見たことないもんなぁ。もっと変なとこやと、ウォータースライダーとかあるんやで。俺もそこはさすがに行ったことないんやけどな」
『ウォータースライダー！？』
とんでもない話を聞いた。
zm「行きたいんやったらいつか連れてったるで」
『ふふ、楽しみにしてるね』
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作者名：リツカ | 作成日時：2023年10月29日 15時
