疲れたあなたを2434たちが出迎えてくれるそうです【短編集】

kne 1 ページ5

私には長年の夢がある



それは……



彼氏である叶の家に泊まらせてもらうこと！



いままで自分から家に泊まりたいなんて言えなかったけど
残業を終わらせた現時点で既に0時をまわっている、終電はもうない！



確か叶の家はここから車で10分ほどだったはず、タクシー代を浮かせたかったからと言えば合法的にお泊まりできるっていう完璧な作戦！！
……いや、彼女の時点で合法か



なんて考えながら、私はタクシーを呼ぼうと携帯を取り出した



瞬間、かすかに感じる違和感
あれ、私の鞄……軽過ぎない？



仕事の道具は職場に置いているから、カバンの中には常に財布と携帯だけ入っているはず
なのに



どう考えてもいつもより軽い
まさか……！？



「う、うわー。ちょっと察してたけどさぁ」



鞄の中に財布はなかった
多分家、かなぁ。



馬鹿すぎる自分に思わずしゃがみ込む



しかし！！これで諦める私ではない！
そう、まだ移動手段はあるのだ！



私の足、徒歩という移動手段がね！！



謎のサムズアップを決めて、車で10分なら余裕だと考えた私はるんるんで駆け出した



待ってろ叶〜！！

kne 2→←三i枝明i那４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す