myzm×不登校×腹黒委員長 ページ2
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン
ガチャリ
「、、うるさいんだけど」
「あっ黛君!中々出てこないから心配したんだよ〜、はい、これ今日のプリント!」
のっそりと、冬眠中の熊のような動きで部屋から出てきた彼にぐいぐいと半ば無理やりプリントを押し付ける
「心配っていう割にはだいぶ荒っぽかったと思うんだけど、あとこれ要らない、、」
私はこめかみに青筋が立ちそうになるのを堪えた
あの雑教師に頼まれなければ私だってこんなところにわざわざ来るわけないんだよ!!
誰が好き好んで不登校の面倒を見るっていうんだ、全く
それでも、内申点のためにとこの面倒事を引き受けた私は本当に偉い
「心配故に、だよ!」
プリントを返されないように彼の細い腕を掴み、動かす事を許さない
力では敵わないと判断したのか、ふぅ、と一つため息をついてプリントを玄関先の棚の上に置いた
多分そのプリントはもう見られることはないのだろうが、私にとってそんな事はどうでもいい
ただ一つ、問題なのは
「それで、黛くん、明日は学校に来てくれるよ「無理」」
食い気味に拒否られてカチンとくる
それでも、私は尚食い下がった
「でも、皆黛くんのこと待って「いや、無理」」
「あ!友達ができるか心配してるの?私が一緒に「結構です」」
あぁ、もう!
黛くんさえ学校に連れて行けば、教師の評価もクラスのみんなからの評価も鰻登りなのに
「……」
キッと睨むと、めんどくさいとでも言いたげに視線を逸らされた
ぶちん、と私の堪忍袋の尾が切れた音がする
「話聞いてんの!?こっちは不登校のために毎回毎回こんなところまで来てるっていうのに、一度も学校に来ないってなんなの!?私が一緒にいてあげるって言ってんだから、来いよ!!」
一息で叫び切って、はぁはぁと息を漏らす私を見つめる黛くんの目が細められた
ピッと電子音がして、何かの音声が流れ始める
『…話聞いてんの!?こっちは不登校のために…』
「ちょ、は!?何これ、録音!?」
慌てて音の流れる方、黛くんの袖の中に掴みかかるが、ひょいっと上に掲げられる
ヒョロイくせに背が高いせいで届かない
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作者名:ししゃも | 作成日時:2021年11月23日 0時