誕生日はやっぱり。 ページ4
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ﾋﾟﾛﾘﾝ
もふ、もふ、手探りで携帯を掴む。起動させれば画面にはスタンプが送信されましたといくつもきていた。
今何時だと思ってるんだ。もうすぐ日付が変わると言うのに。
まあ今の人たちならこれくらいの時間まで起きてるんだろうけど、あいつの場合夜更かしをすると翌日の授業全部寝る癖がある。
さっさと寝ろとだけ送信すれば今度は電話がかかってくる。何がしたいんだ。
めんどくさい、そう思いつつ仕方なく出る。
ベットの側に置いてある目覚まし時計の片隅に書かれている日付が９月20日から9月２１日に変わった。
はっと気を取り戻せば携帯の向こうから聞こえた言葉は俺が思ってもいない言葉で。
『誕生日おめでとう、凛月』
「……誕生日？」
ふとLINEを見れば通知が溜まっていた。内容はみんな同じ。おめでとう、というメッセージ。
二年B組のグループからも。普段早く寝てそうなエッちゃんからも。ま〜くんからも。うざい兄者からも。
そして、knightsのみんなからも。みんなみんな、内容は俺の誕生日の。正直な感想。
ただただ嬉しかった。まさか俺のためにこんなにもたくさんの人が祝ってくれるなんて思いもしていなかった。
「……まさかそれを言うためだけに起きてたの？」
『そうだって言ったら怒る？』
「…そんなことで怒るわけないでしょ。……むしろ、」
一番最初に祝ってくれたのが彼女で、一番最初におめでとうと声で言ってくれたのが彼女で本当によかった。
なんて、こんなのAに言うわけないけど。
『むしろ？』
「……なんでもないよ。うわ、王さまからの通知うっさ…」
『昨日ずっとソワソワしてたからねえ。あんたの誕生日はまだ始まったばかりだよ。覚悟しといて』
「…随分生意気なこと言うじゃん」
『ふふん、今回は私と泉さんで作ったバースデーケーキがあるから楽しみにしててね。それじゃあおやすみ』
「……おやすみ、ありがと」
そう言って通話を切った。
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作者名：あんさんぶるparty！ x他3人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2017年9月22日 0時
