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一目惚れしてみた<青の場合> ページ4
いつも通りの道で、いつも通りの景色。
何の変哲もないいつも通りの日常。
その日もいつも通りのはずだったんだ。
目の前に迫るトラック。
「危ないっ」
そんな言葉と共に強く手を引かれる。
なんてドラマや映画の中でしか見ないと思っていた。
ﾌﾟﾌﾟｰｰｰｯｯ
「大丈夫ですか？」
そう言って心配そうにこちらを覗き込む彼。
「あ、…大丈夫です。有難う御座いました…。」
「良かった…。」
ほっとした様なぎこちない表情を見た瞬間、今までに感じたことの無い気持ちになり
恐怖では無い何かでじわじわと自分の体温が上がっていくのを感じた。
「あ、もう行かな。じゃあ気を付けて下さい。｣
「あの！なにか、お礼を…」
終わらせたくない、終わらせたらいけない。
お礼の気持ちと少しの下心。
こんな出会い方でも貴方と近付けたら。
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作者名：莉斗 | 作成日時：2022年6月11日 15時
