29話目 ページ29
―ASide―
1時間前
ブティックを出る頃には蘭たちとの約束の時間を大幅にオーバーしていた。
『やばい、連絡しなきゃ』
すぐに蘭たちに連絡をいれたAは、急いで最寄りの駅に向かった。
電車に乗ると少し混雑していた。
入り口付近の手すりに掴まって立っていると、次の駅に着くなり次々と人が乗り込み更に混雑した。
混雑したため、奥へと移動する羽目になったAは掴まる場所もなく足を踏ん張っていると、いつの間にか男性たちに囲まれて埋もれる様な状態になっていた。
『(み、身動きが取れない)』
揺れる電車に立っていることがやっとの状態で、何度も左右の男性にぶつかってしまっていた。
髪の毛がサワサワと誰かに触られているような感触が走ってAは身震いを起こしていた。
『(触られている?いや、人が多いから服とか鞄が髪に当たってるだけよ)』
そう自分に言い聞かせるが、徐々に髪だけじゃなく男性の太ももがAの胸の辺りに当たるようになってきた。
じっと耐えていると車両が大きく揺れ、左側に立っている男性の手がAの胸にあたって、それを回避しようとして動こうとするが右側に立っている男性に身動きが取れないようにブロックされた。
『え?』
驚いたAは声を出すとブロックしていた男性がAの服を掴んで放そうとしない。
そうこうしていると、徐々に行為がエスカレートし完全にAの服の上から胸を触ったり髪や首筋を触ったりしていた。
恐怖のあまりに声が出ないでいた。
『(やだ、気持ち悪い)』
泣きそうになったAは、誰か助けてと心の中で叫んだ。
「ちょっと貴方たち!」
後方から女性の声がすると両隣にいた男性の「痛い!」と叫ぶ声が聞こえた。
振り返ると、女性が右側にいた男性の手首を後ろに回し拘束し、また左側にいた男性も別の男性が取り押さえていた。
「警察だ!二人とも痴漢行為で現行犯逮捕します」
「貴女も次の駅に着いたら一緒に来て」
警察の男女が次の駅に到着すると痴漢行為をした男性二人を連れて降りた。
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駅員室に移動すると事情聴取が始まった。
『確かに、その男性二人に身動きが取れないようにブロックされ、胸や首筋を触られました』
震えながらAが訴えると、男性二人が怒鳴り散らした。
その声に恐怖を覚えたAは、涙が止まらなくなってしまった。
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スタミュ ラブ - 作品読みました!凄く好きです!安室さん格好良すぎです!一番好きです! 続き楽しみです!更新大変かもしれないけど、頑張って下さい! (2017年6月24日 18時) (レス) id: 2755443495 (このIDを非表示/違反報告)
rito83_(プロフ) - えりこさん» えりこ様。コメントありがとうございます(^^♪ストックはあるのですが、自分が納得する内容になってから公開するようにしてしまったので更にカメ更新に・・・スミマセン(汗)でも、これからも頑張ります! (2017年6月6日 22時) (レス) id: 4e9c651773 (このIDを非表示/違反報告)
えりこ - いつも更新楽しみにしています(^^)夢主ちゃんの謎も深まっていて本当におもしろいです!安室さんとの関係の進展も期待しています。更新大変だと思いますが、応援しています(^ω^) (2017年6月6日 20時) (レス) id: 2dd62819f2 (このIDを非表示/違反報告)
rito83_(プロフ) - えりこさん» えりこ様。感想有り難うございます。そのように言って頂けるだけでも励みになりますペコリ(o_ _)o)) カメ更新ですが頑張ります(^^♪ (2017年5月23日 20時) (レス) id: 4e9c651773 (このIDを非表示/違反報告)
えりこ - 初めまして。安室さんが大好きなので読ませていただいたのですが、小説の書き方も上手で読みやすくてすごくおもしろいです。続き楽しみにしています(^^) (2017年5月23日 2時) (レス) id: 2dd62819f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リト | 作成日時:2017年5月6日 23時