21話目 ページ21
『哀ちゃん、こんばんは』
「・・・こんばんは」
そっけない挨拶をする灰原に博士が「哀君は人見知りでのぉ」と苦笑しながら、Aをカウンターテーブルへと案内した。
コナンが灰原のいるソファの隣に座ると二人でこそこそ何かを話していた。
「そういや、いつ日本に戻ったんじゃ?」
『先月の上旬に。でも一時的に日本に来ているだけなんですよ』
博士は冷蔵庫から麦茶をとりだし、コップに注ぎ入れた。
「アメリカの学校は慣れたのかい?」
『あー・・・、渡米してから飛び級制度を使って、もう随分前に卒業しちゃって今は仕事をしているんですよ』
「なんじゃと!?それまた凄いの・・・。はぁー、親譲りじゃな、ハハハ」
関心する博士にAは『頑張りましたよ〜』とVサインをした。
「お父さんたちは元気にしてるのかい?」
『えぇ、多分…。先日アメリカに戻った際に会うつもりだったんですが、父も母も急きょ仕事が入ってすれ違いになってしまったんですよ。元々、新一パパたちには会うついでだったんですけどね〜♪』
嬉しそうにAが話していると、ソファにいたコナンがギョッとした顔をして「嫌な予感がする・・・」とぼやいていた。
『あ、そうだ。コナン君に渡さなきゃいけないものがあったんだ』
Aは、鞄から封筒を取り出してソファにいるコナンに渡した。
「なぁに、コレ?」
Aから受け取った封筒を開くことにためらっている様子のコナンに『開けてみたらいいよ?』と言い、恐るおそる開けると一枚の紙があった。それを取り出すとコナンは硬直して黙り込んだ。
横に座っていた灰原がコナンの肩に手をかけて揺さぶると、持っていた紙を灰原に渡し
「なによ・・・、いったいどうしっ・・・!!?」
灰原も紙を見て固まってしまうと博士が「二人ともどうしたんじゃ?」と様子を見に来た。
***
最愛なる息子へ♥
ごめーん、Aちゃんに全部話しちゃった
(๑・ω-)〜♥ テヘペロ
ママより♥
***
『えへへ〜、そういうわけなのです♪、し・ん・い・ち〜』
両腕を組みニヤリと不敵に笑うAにコナン改め新一が真っ青な顔をしていた。
「あー、もう何考えてんだよ!全く・・・」
新一ママから預かった封筒と紙ををシュレッダーにかけて、大きな溜め息を吐きうなだれていた。
「・・・で、何処まで親父から聞いてるんだよ」
顔つきが変わったコナンにAは新一パパから聞いた事を話した。
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スタミュ ラブ - 作品読みました!凄く好きです!安室さん格好良すぎです!一番好きです! 続き楽しみです!更新大変かもしれないけど、頑張って下さい! (2017年6月24日 18時) (レス) id: 2755443495 (このIDを非表示/違反報告)
rito83_(プロフ) - えりこさん» えりこ様。コメントありがとうございます(^^♪ストックはあるのですが、自分が納得する内容になってから公開するようにしてしまったので更にカメ更新に・・・スミマセン(汗)でも、これからも頑張ります! (2017年6月6日 22時) (レス) id: 4e9c651773 (このIDを非表示/違反報告)
えりこ - いつも更新楽しみにしています(^^)夢主ちゃんの謎も深まっていて本当におもしろいです!安室さんとの関係の進展も期待しています。更新大変だと思いますが、応援しています(^ω^) (2017年6月6日 20時) (レス) id: 2dd62819f2 (このIDを非表示/違反報告)
rito83_(プロフ) - えりこさん» えりこ様。感想有り難うございます。そのように言って頂けるだけでも励みになりますペコリ(o_ _)o)) カメ更新ですが頑張ります(^^♪ (2017年5月23日 20時) (レス) id: 4e9c651773 (このIDを非表示/違反報告)
えりこ - 初めまして。安室さんが大好きなので読ませていただいたのですが、小説の書き方も上手で読みやすくてすごくおもしろいです。続き楽しみにしています(^^) (2017年5月23日 2時) (レス) id: 2dd62819f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リト | 作成日時:2017年5月6日 23時