20話目 ページ20
『どうしたの?』
「Aお姉ちゃん、僕ここから一人で行けるから大丈夫だよ〜」
繋いでいた手を放すコナンは、ニッコリと笑顔を見せて、駅の方へ指をさしてAを帰そうとしていた。
『それはダメ。蘭と約束したし、この時間子供一人で行かせることなんて出来ません』
「僕を送ったら一人で夜道を歩いて帰るんだよ?僕、心配だよ」
コナンは上目遣いでAを見つめて、目を潤ませていた。
『はいはい、そんな目で見ても駄目でーす。さ、博士の家に行こうね』
Aは再びコナンの手をとり、少し強引だが博士の家へと歩き出した。
日も沈み空が夜の姿へと変化し月明かりが徐々に強さを増していった。
小さなコナンの手を握りながらAは思った。
こうして実際に幼児化した新一と接して、本当に昔の新一にそっくりだと実感する。
少し不器用だけど、優しくて相手を思いやってるところなどが特に滲み出ていると感じた。
『・・・ホントに、ちっとも変わってないんだから(ボソッ』
「え?」
Aは、小さく呟いた。コナンが何のことだろうと不思議そうに首を傾げていると博士の家が見えてきた。
博士の家までもう少しで到着だという時に、またコナンが繋いでいた手を放し、Aを帰そうとする。
「Aお姉ちゃん、もう博士の家の近くだからココでいいよ!」
何やらコナンの様子がおかしいことにAは気付いて、ニヤリと笑った。
『コナン君は、私が博士の家に行ったらダメなの?』
「そ、そんなことないよ?これ以上Aお姉ちゃんが遅く帰ることが心配だから」
不自然に子供らしく振る舞うコナンにAは、コナンを抱きかかえて博士の家のインターフォンを鳴らした。
-ガチャ-
「ほーい、遅かったじゃなか、し・・・っ!」
『はーかせ♪こんばんは。コナン君連れて来たけど、なんで驚いた顔してるの?』
扉が開くと、エプロン姿の阿笠博士が出迎えてくれて、Aは抱きかかえていたコナンを下に降ろすが、博士はAを見るなり驚いた顔をしていた。
「お、おー!Aちゃんじゃないか。久しぶりじゃの〜」
慌てた様子で対応する博士にコナンがAに向かって「Aお姉ちゃん、ありがとう」とお礼意をし、博士の家の中に入っていった。
「そうじゃ、少し休んで行くといい」
『お言葉に甘えて』
博士がAを家の中に招き入れると、ソファで雑誌を読んでいる灰原がいた。
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スタミュ ラブ - 作品読みました!凄く好きです!安室さん格好良すぎです!一番好きです! 続き楽しみです!更新大変かもしれないけど、頑張って下さい! (2017年6月24日 18時) (レス) id: 2755443495 (このIDを非表示/違反報告)
rito83_(プロフ) - えりこさん» えりこ様。コメントありがとうございます(^^♪ストックはあるのですが、自分が納得する内容になってから公開するようにしてしまったので更にカメ更新に・・・スミマセン(汗)でも、これからも頑張ります! (2017年6月6日 22時) (レス) id: 4e9c651773 (このIDを非表示/違反報告)
えりこ - いつも更新楽しみにしています(^^)夢主ちゃんの謎も深まっていて本当におもしろいです!安室さんとの関係の進展も期待しています。更新大変だと思いますが、応援しています(^ω^) (2017年6月6日 20時) (レス) id: 2dd62819f2 (このIDを非表示/違反報告)
rito83_(プロフ) - えりこさん» えりこ様。感想有り難うございます。そのように言って頂けるだけでも励みになりますペコリ(o_ _)o)) カメ更新ですが頑張ります(^^♪ (2017年5月23日 20時) (レス) id: 4e9c651773 (このIDを非表示/違反報告)
えりこ - 初めまして。安室さんが大好きなので読ませていただいたのですが、小説の書き方も上手で読みやすくてすごくおもしろいです。続き楽しみにしています(^^) (2017年5月23日 2時) (レス) id: 2dd62819f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リト | 作成日時:2017年5月6日 23時