13話目 ページ13
安室に腕を掴まれ、お茶に誘われ戸惑うA。
なぜ、自分が誘われたのだろうか。
『あ、あの、・・・その・・・(どうしよ、新一の処に行こうと思ってたのに・・・)』
「あ、もしかして・・・嫌でした?」
困った顔をしていると安室はAの腕を放し、しゅんとした顔を見せた。
ズキッ
心が痛く感じた。
周囲の人たちの声が耳に入ってくる。
「ねぇ、あの人イケメンだね」
「一緒にいる女の子はなんだろ?」
「中学生かな?」
「なんかさぁ、ナンパされている感じじゃん?」
「うそぉ!まじですか・・・あんなお子ちゃまを?(クスクス」
「あのイケメンどこかのモデルかな?」
「すっごいイケメンだね〜、私にもナンパしてくれないかな?」
「ナンパされたら即行で行く行く♪」
黄色い声に交じって妬みの声が聞こえてきた。
『嫌とかじゃなくて、私じゃなくても他の人に声をかけて一緒に行かれてもいんじゃ・・・ないのかと』
Aは自分の服の裾をギュッと握って少し下を向いた。
心にもないことを言ってしまった
周囲には、たくさんの女性が足を止めて安室を見ているし、誰かに声をかければ彼女たちの一人くらいは誘いに乗るだろうという思いもあった。
そんなことを考えるともっと心が痛く感じた。
「言いましたよね?僕は貴女とせっかくここで会ったのも何かの縁ですし、と」
下をうつむいたままのAに、また目線の高さまで屈みこんだ安室は笑顔を見せる。
「それに僕が誰を誘うかは僕が決めることですよ?」
優しくAの頭を撫でる安室の手の温もりが伝わってきた。
この前、撫でられたのとは全く違う感じがした。
子供扱いではなく、彼自身の優しさが感じる。
「もし、Aさんがよければご一緒にお茶しませんか?」
優しくAの左手をとる安室に恥ずかしさで返事ができないでいた。
右の袖口で顔を隠し、小さく頷いた。
「さ、行きましょう」
黙ったままのAをエスコートするようにその場を離れた。
周囲にいた女性たちが安室を目で追うと、笑顔で返した。
安室はAの手を繋ぎそのまま人混みの中を歩いて行った。
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スタミュ ラブ - 作品読みました!凄く好きです!安室さん格好良すぎです!一番好きです! 続き楽しみです!更新大変かもしれないけど、頑張って下さい! (2017年6月24日 18時) (レス) id: 2755443495 (このIDを非表示/違反報告)
rito83_(プロフ) - えりこさん» えりこ様。コメントありがとうございます(^^♪ストックはあるのですが、自分が納得する内容になってから公開するようにしてしまったので更にカメ更新に・・・スミマセン(汗)でも、これからも頑張ります! (2017年6月6日 22時) (レス) id: 4e9c651773 (このIDを非表示/違反報告)
えりこ - いつも更新楽しみにしています(^^)夢主ちゃんの謎も深まっていて本当におもしろいです!安室さんとの関係の進展も期待しています。更新大変だと思いますが、応援しています(^ω^) (2017年6月6日 20時) (レス) id: 2dd62819f2 (このIDを非表示/違反報告)
rito83_(プロフ) - えりこさん» えりこ様。感想有り難うございます。そのように言って頂けるだけでも励みになりますペコリ(o_ _)o)) カメ更新ですが頑張ります(^^♪ (2017年5月23日 20時) (レス) id: 4e9c651773 (このIDを非表示/違反報告)
えりこ - 初めまして。安室さんが大好きなので読ませていただいたのですが、小説の書き方も上手で読みやすくてすごくおもしろいです。続き楽しみにしています(^^) (2017年5月23日 2時) (レス) id: 2dd62819f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リト | 作成日時:2017年5月6日 23時