12話目 ページ12
―in日本―
薬で幼児化してしまった新一に再び会いに行くため、Aは米花駅の改札を出た。
『(さてと・・・、新一ママから預かった物を新一に渡して・・・っと)』
会う前に色々と段取りを考えながら毛利探偵事務所へ向かおうとするA。
そんな彼女の後ろから突然肩をたたかれた。
『っ!?』
「こんにちは、Aさん」
振り向くと、そこには安室が立ってAが驚いた顔をしていると、初めて会った時に見せたあの笑顔を見せてくる。
まさか安室とここで会うとは予想しておらず、あまりにも不意打ちな彼の登場に動揺を隠しきれないでいた。
『こ、こんにちは。安室さん』
「ちょうど歩いている貴女の姿が見えて、つい声をかけてしましてね」
安室は、背の低いAと同じ目線の高さまで腰を低くし、満面の笑みでそう答えた。
Aは、一瞬どきっとしてしまった。
こんなに近くで安室の顔を見るとは思ってもいなく、急なことで一歩後退してしまった。
「あ、警戒されちゃったかな?」
『いえ・・・、周りが・・・その(ボソッ』
Aが、周囲を見ると何人もの女性たちが立ち止まって、こちらを見ていた。
「注目されてますね」
『安室さん、カッコいいからね』
「そんなことないですよ?」
サラッと即答する彼にAは『(どの口が言ってんの?!)』と声に出してしまいそうになった。
『安室さんは、ここで何を?』
「実は、ポアロのお客様からこの先にある喫茶に新作のケーキが出て評判がいいと聞いたのでちょっと食べに行こうかと思ってね」
ポケットからスマホを取り出し、地図を見せて「ここなんですよ」と言ってきた。
『へー・・・、意外』
「何がですか?」
『っ!』
思っていたことが声に出てしまいAは口元を隠した。
「ん?なぜ意外だと思ったんですか?」
安室は気になったように聞き直してきた。
『他の喫茶店を偵察みたいに行くような人ではないと思ったから』
Aは思ったことを正直に伝えた。
「偵察ですか・・・。ただの好奇心ですけどね?」
一瞬だけ空気が変わった気がした。
『あー、えっと。私はこれで』
ここに留まっていても仕方がないと思いAは、その場から離れようとしたが急に腕を掴まれた。
「Aさん、せっかくお会いしたのも何かの縁ですし、よければご一緒にいかがですか?」
周囲の女性たちの視線なんてお構いなしにAの腕を掴んで放そうとしなかった。
『え?』
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スタミュ ラブ - 作品読みました!凄く好きです!安室さん格好良すぎです!一番好きです! 続き楽しみです!更新大変かもしれないけど、頑張って下さい! (2017年6月24日 18時) (レス) id: 2755443495 (このIDを非表示/違反報告)
rito83_(プロフ) - えりこさん» えりこ様。コメントありがとうございます(^^♪ストックはあるのですが、自分が納得する内容になってから公開するようにしてしまったので更にカメ更新に・・・スミマセン(汗)でも、これからも頑張ります! (2017年6月6日 22時) (レス) id: 4e9c651773 (このIDを非表示/違反報告)
えりこ - いつも更新楽しみにしています(^^)夢主ちゃんの謎も深まっていて本当におもしろいです!安室さんとの関係の進展も期待しています。更新大変だと思いますが、応援しています(^ω^) (2017年6月6日 20時) (レス) id: 2dd62819f2 (このIDを非表示/違反報告)
rito83_(プロフ) - えりこさん» えりこ様。感想有り難うございます。そのように言って頂けるだけでも励みになりますペコリ(o_ _)o)) カメ更新ですが頑張ります(^^♪ (2017年5月23日 20時) (レス) id: 4e9c651773 (このIDを非表示/違反報告)
えりこ - 初めまして。安室さんが大好きなので読ませていただいたのですが、小説の書き方も上手で読みやすくてすごくおもしろいです。続き楽しみにしています(^^) (2017年5月23日 2時) (レス) id: 2dd62819f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リト | 作成日時:2017年5月6日 23時