。嫌だ ページ1
日本最大級の犯罪組織たる梵天に、何故私は潜入しているんだろうか。何故ヴァリアー所属の私がパーティーとかではなく大本にいるんだろうか。何故凍ってバラバラになった人の死体を海に投げ捨てねばならないんだろうか。
こうしていると、そろそろあのピンク頭のヤク中上司にバズーカぶっ飛ばしたくなって来る。アホのロン毛隊長でも可。ダメだスパッと斬られて怒鳴られる未来しか見えねえ。
自己紹介をしよう。私は九代目直属ボンゴレ独立暗殺部隊VARIAに所属する人間だ。幹部で属性は雲。学力だけは平々凡々な並盛出身の元パンピー。守護者達とは雲雀と骸除いて友達です。
日本最大級の反社となった梵天を今度はお前が調べてこいとぶん投げられてやってきた。それが私である理由はすっげー情けないの。
・送り込んだ奴は始末されたためヴァリアー幹部クラスでないと無理と判断
・他の幹部だと絶対に潜入調査なんぞ無理
主に理由はこの2つ。特に後者。
ウチの幹部は個性がクソ程強い上に名前が知られている。
アホのロン毛隊長は声も態度もデカいし剣帝といわれてるし作戦隊長だから無理。
ベルは天才ではあるけど殺しじゃないなら却下。潜入した途端にバレる。
レヴィのオッサンは何気に色々出来るけど抜けてるから無理。潜入とか無理。
ルッスカマは風貌と言動で怪しまれるからナシ。
マーモンは金がクソ程必要。やれよ。
フランは相手をキレされる天才のため却下。
選ばれてしまった私は、常識を併せ持って行動し、それほど顔と名前が知られておらず、珍しくない顔立ちかつ日本人。消去法じゃねーかあいつら殺してぇ。
この組織に潜入して分かった事は、クソ程スパイや裏切り者が多い事。おかげで死体処理に慣れまくった。殺す事はあっても片付けることはなかったからちょっとげんなり。
私に命じられたのは潜入調査だが、下っ端が手に入れられる情報なんてたかが知れているので出世を待つ。幸い(？)、機嫌損ねて殺されたり裏切って殺されたりする奴らが多いから思ったよりも早く出世出来た。
まぁでも私の予感だと情報渡したら一発でバレる気しかしないから、何もしない。私が情報を渡すのは任務で死を偽装した時。それがいつになるのかは分からないが、機嫌を損ねて殺されないよう頑張ろう。あのクスリ頭情緒不安定過ぎるから面倒極まりない。薬のおかげである意味ボスや雲雀よりもイヤ｡
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