【A3!】監督の弟じゃなくて、妹です。

第40話 ページ45

…主役か。




考えたこと無かったな


自分が主役なんて



だって、私の中の主役は、いづ姉だけだった。




すごく楽しそうに演じていたいづ姉が大好きで、憧れた




…でも、私でいいのか




蓮琉は、舞台映えするし、演技が繊細で、綺麗


蓮琉だけじゃない



菜紬も祐叶も、他の人達だって…






本当に、私なんかでいいのかな…





｢何考えてんの？桜彩｣


『至さん…』




ふと、声が聞こえた方を向くと、どこかへ行くのか、普段着をお洒落に着こなす至さんがいた



これだけ見ると、本当にイケメンなんだけどな←




｢どうかした？｣


『ちょっと考え事ですよ』


｢ふーん


暇なら少し付き合って｣


『…へ？』




今この人なんて言った？


付き合ってって言った？？




｢なんか用事あるの？｣


『え、い、いや、別にないですけど』


｢じゃいこ｣


『え？』





何故かよくわかんないけれど、手を引っ張られ、連れてかれる



何処に行くの…え…




至さんは、なんも言わずに、私の手を引いて歩く




真面目にどこへ行くんですか………





｢ほら、乗って｣




何故かよく分からないけれど、至さんの車に乗せられる



そして、今の状況




至さんが運転席、私が助手席


…後ろの席に三角さん




｢え、なんで三角いるの｣


｢三角さがしてたら、いたるの車の中にあったー♪｣





神出鬼没すぎる…


いや、まずどうやって入ったんだろうか…




｢まあいいや｣


｢何ー？ドライブするのー？｣


｢ま、そんなとこ｣




まじめにどこへ連れてく気なんだろう、このインチキエリート←




『私がいる理由は？』


｢気分｣




えっ、気分…


気分とは…






それにしても、なんでこんな嬉しそうなんだろうな、至さん

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皇 天馬

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