【文スト】太宰治の妹は無気力です

第参拾鉢話 ページ45

そこに行くと、向こう側から誰かが歩いてきていた




…流石に碧祈ではないか





そう思って、通り過ぎようとした時、その人は倒れた




｢っ！？


だ、大丈夫ですか…？｣







いきなりの事で、とりあえず、倒れないように支えた



その人は、熱がある様だった



とても身体が熱く、息遣いも苦しそうだった







…よく見ると、碧祈だった



会えた、、、







碧祈にやっと会えた





とても嬉しかった




でも、とりあえず、看護しなければ





ポートマフィアには、連れていけず、しょうがなく武装探偵社まで連れて行くことにした









・・・これは入っていいのだろうか




俺は敵だぞ？



でも、碧祈の為だったら…






そう思って、意を決してドアを開けた




｢ポートマフィアッ！？｣



｢武装探偵社、医務室は何処だ｣




開けると、すぐさま国木田が鉄砲を向けてきた



戦う気はねぇのにな






｢あれー、誰来たと思えば、相変わらずのセンスの中也じゃないかー



碧祈を離してくれるかい？


大嫌いな中也の匂いが付いちゃうじゃないか｣






相変わらず、糞だな、此奴は





｢単刀直入に言う



碧祈が熱で倒れた


でも、ポートマフィアに連れて帰ると、ボスが何するか分かんねぇ






だから、探偵社に来た｣





｢碧祈が？



ちょっと熱図るよ



…高いな


そのまま医務室運んでくれるかい、中原中也｣



｢ああ｣







碧祈を寝かしてる時、太宰がきた






｢…これは警告だ




もし、碧祈の事が好きだと



探偵社の奴が好きだと鴎外さんにばれたら






あの人は何をするか分かんないよ｣





｢何をしようと守るだけだ｣




｢そう言うと思ったよ




ま、私がどうこうできる問題じゃないし｣






そう言って医務室を出ていった




｢ま、他にも碧祈の幸せを願ってる人はいっぱいいるから｣と言っていたのが聞こえた







『…あ、れ



ち、中也さん…？


何で此処に…』





碧祈が戸惑ってたのが分かった




でも、今言いたい







｢碧祈、好きです｣




『…僕も



僕も好きです』







碧祈の自然の笑顔は、とっても可愛くて、幸せそうに見えた









…これからまた色んなことが起きるということは知らずに

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