誰でもいいから結婚しよ

episode2 ページ3

｢成瀬ありがと！！｣

深夜疲れきった表情の中にも笑みを浮かべてこちらへ向かってくるAに自分の疲労も抜ける気がしてきた。

『お前何時まで仕事してんの。』

呆れながら先程買った缶コーヒーを手渡す。

｢今日のノルマが終わらなくて…｣

軽く礼を言いながらそれに口つけるAを見て心配が募る。

『お前今日どーやって帰る予定だったの』

｢え、会社の仮眠室で過ごす予定だったけど。｣

平然と言ってのけるAを思わず叩きそうになった

『お前一応女なんだからそういうの気をつけろよ！』
『世の中の男全員、俺みたいだと思うなよ』

｢分かってるけどー、｣

分かっているのか分かってないのか曖昧な表情のA。
これぜってー分かってないよな。
何かあったら連絡しろっていつも言ってんのに。

『連絡くれたら迎えに行く』

｢そんなの成瀬に悪いよ。｣

『お前に何かあった時、俺の罪悪感がすごいだろ』

こんな風に言うけど

実際お前が心配でたまんないんだよ。


今日だってたまたまでこんな道通るわけないだろ…

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