君を離さない ページ47
それから私たちは移動し、人気のないエリアまで来た。
辺りは静まり返っていて、私と萩原さんは光の絨毯の上に立ち尽くしていた。
萩原さんは後ろを向いていて表情は分からない。
「は、萩原さん、、？」
どうしたんだろう。具合悪いとかならやばいんじゃ、、。
「あの、もしかしてどこか悪いんですか？」
すると萩原さんは、ゆっくりと振り向いた。
「Aちゃん。」
「、、、。」
萩原さんの顔は真剣そのもので、けれど穏やかな雰囲気で、休んだことで落ち着いていた心が再び動き出した。
「俺は、Aちゃんが好きだ。ずっと前から。」
え、、？
「自分で言うのもあれだけど、俺ってこんな見てくれだし性格も中々だからチャラいって言われがちだしもちろん自覚もしてる。そのせいで、Aちゃんには嫌な思いをさせちゃったことだってある。だけど、、、。」
萩原さんが優しく私を見つめてくるから目を逸らすことができない、、。
「Aちゃんへのこの思いは本物だって信じてほしい。」
まさか、、そっちから言われるなんて、、、、。
じゃあもう抑えなくていいんだ。伝えてしまっても、いいんだ、、。
涙を必死にこらえながら、なんとか言葉を紡ぐ。
「し、、、信じるに決まってるじゃないですか！！！！」
「、、、。」
「萩原さんはチャラくなんかないです！！優しくて、周りをよく見てて思いやりがあって、、！」
言いたいこといっぱいあるのに上手く言えない、、。
「、、大好き、、。」
「、、、。」
「大好きです、、、。」
それだけ言うと私は、萩原さんにそっと優しく、しかし絶対に離すまいとするように抱きしめられた。
「絶対、1人にはしねえから、、、、。」
思い返せば、あの時の萩原さんの胸ポケットにはイカリソウのバッジがついていた気がする。
花言葉は、、。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
甘川カズ子(プロフ) - 77人！！うれしーー！！！！！😭🙏✨ご愛読下さりありがとうございます！！！！！！ (4月19日 1時) (
レス) id: 5770e5aa96 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 44人お気に入り登録ありがとうございます！！！めっちゃ嬉しくて割と本気で自分の目を疑いました、、。ところで皆さん、、、。コメントくれてもいいんですよ？？？？ (1月8日 15時) (レス) @page38 id: e3a40aaa28 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：甘川カズ子 x他2人 | 作成日時：2023年11月13日 23時
