最悪な状況 ページ5
萩原さんは少しニヤつきながら。隣の男は腕を組んでいて一見するとやばい人だ。
顔が良けりゃどんな顔してもいいって訳じゃないぞ萩原さんや。
あ、まってやばい。
「さっきのイケメンじゃん！ねえねえお兄さ〜ん！」
やっぱり行った！！！
最悪だ。本当に最悪だ。
「やあ！君可愛いね！」
「やっだぁ！お兄さん達こそかっこいいですよぉ！」
友人、基、愛子は、いつもの猫撫で声で2人に話しかけた。
ナンパ男と逆ナン女子。最悪のコンビネーションだった。
「愛子ちゃんって言うんだね〜！俺萩原研二っていうんだけどさ！」
「Aから聞きましたぁ！警察官なんですよねぇ！かっこいいぃー！」
「でしょでしょ〜！君は、Aちゃんって言うんだね！可愛い名前してんじゃん！」
「あはは…。」
二人の間にハートが飛び交っているように見える。潰したいすぐに潰したい。
「お兄さんは名前なんて言うんですかぁ？」
「あ"？」
「陣平ちゃん怖いって。女の子怖がらせちゃダメじゃない。」
「ﾁｯ……松田。」
「下のお名前はぁ？」
「いいだろそんなの。」
「教えてくださいよぉ〜！」
「名前教えるくらい良いじゃない陣平ちゃん。善良な市民だよ？」
「萩。お前な……。」
本当に呆れてるなこれ…。見る限り、いつも振り回されてるんだろう。私も同じく逆ナン魔の愛子に振り回されているので、どこか松田さんの気持ちが分かる気がする。
「ごめんねぇ？こいつ女慣れしてなくてさ。松田陣平って言うんだよ。よろしくしてやってね？」
「かっこいいお名前ですねぇ！よろしくお願いしまぁす！」
そして立ち話はなんだからと、近くのファミレスに行くことに。私としては立ち話で済んでほしかった。
「何頼もっか！ここは俺らがもつから好きなの頼んでいいよ！」
「………。」
私たちに笑顔を向けてくる萩原さんと対比するように、松田さんは明らかに不機嫌そうな顔で腕を組んでいた。
グラサン越しだけど分かる。なぜか？私も同じ気持ちだから！とりあえず私は笑顔を装ってはいるが、メニュー表は一切見ずにただ水を飲んでいた。
「Aちゃんもほらほら、好きなの頼んで！」
早速名前呼び…。
相手がナンパ警察であろうと、人に払ってもらうのは申し訳無いので自分で払うと決めてメニュー表とにらめっこをする。
パフェいいなあ…。パンケーキも美味しそう。
悩んだ末にパフェを選び、萩原さんが全員分を注文してくれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 92人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
甘川カズ子(プロフ) - 77人！！うれしーー！！！！！😭🙏✨ご愛読下さりありがとうございます！！！！！！ (4月19日 1時) (
レス) id: 5770e5aa96 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 44人お気に入り登録ありがとうございます！！！めっちゃ嬉しくて割と本気で自分の目を疑いました、、。ところで皆さん、、、。コメントくれてもいいんですよ？？？？ (1月8日 15時) (レス) @page38 id: e3a40aaa28 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：甘川カズ子 x他2人 | 作成日時：2023年11月13日 23時
