夢(伊達初登場㊗) ページ32
一通り泣いた後、安室さんが淹れてくれたお茶でほっと一息。
「言おうか悩んでたけど、今言っちゃおうかな、、。」
「何何？秘密の話？」
「うえっ？！」
独り言のつもりが萩原さんに聞こえてしまっていたらしく、私の驚いた声で視線が一気に集まる。
「安室いるかー？」
タイミングがいいんだか悪いんだか、安室さんを呼ぶ男性が1人入ってきた。
「班長ー！久しぶり！」
どうやら皆さんの知り合いらしい班長と呼ばれた男性は、私を見つけると向かってきた。
「君か！先日の爆弾事件の時に通報してくれたのは！」
「は、はい、、。」
「俺は伊達航。松田と同じ警視庁捜査一課所属だ。よろしくな。」
「AAと言います。米花町2丁目の花屋を経営しております。よろしくお願いします。」
「班長。今さ、Aさんが言わないでおこうと思ってた秘密の話を聞くところだったんだ。」
伊達さんは"そうなのか！"と言いながら、カウンター席に座った。
再び視線が集中する。
「そんな真面目に聞くような話でもないですが、、。」
「いいからいいから！」
急かすように萩原さんに手を振られ、話す姿勢に入る。
「実は私、元々は警察官を目指していたんです。」
「そうなんだ！」
「元々ってことは諦めちゃったんだよね？なんで？」
諸伏さんの質問が痛いよお、、。
「色々あって、、。」
「そっか、、。」
き、気まずい、、、。
「目指したきっかけは、本当に単純で。父が亡くなって以降、馬鹿にされることが多くなったんです。"爆処のエースなんて噓"だの"被害が出てるんじゃ無駄死に"って。それが悔しくて、父は必死になって助けようとしてくれたのに、、集まる人だかりにも"逃げてください！！"って警告してくれていたのに、、。だから父の娘として、父は決して無駄死になんかじゃないって、逃げずに戦う父の存在があったからここまで強くなれたんだって証明したくて、警察官を目指したんです。」
「凄いじゃん。」
「え？」
「Aちゃんは充分凄いよ。そんでもって強い。」
「萩原さん、、。」
ちょっとしゃべりすぎたかななんて思っていれば、萩原さんの一言が優しく沁みる。
「Aさんのお父上がAさんの心に生きている。目を見ればわかるさ。君は今、誇りと使命感をもった素晴らしい警察官の目をしている。」
少し恥ずかしいような気持ちになったけれど、今まで溜め込んでいたものが消えていく感覚がした。
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甘川カズ子(プロフ) - 77人！！うれしーー！！！！！😭🙏✨ご愛読下さりありがとうございます！！！！！！ (4月19日 1時) (
レス) id: 5770e5aa96 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 44人お気に入り登録ありがとうございます！！！めっちゃ嬉しくて割と本気で自分の目を疑いました、、。ところで皆さん、、、。コメントくれてもいいんですよ？？？？ (1月8日 15時) (レス) @page38 id: e3a40aaa28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘川カズ子 x他2人 | 作成日時：2023年11月13日 23時
