任意同行(初安室sido㊗) ページ28
あれから4日が過ぎた。そろそろあの男が来てもおかしくない頃だ。梓さんには店長を通して伝えてあるので問題はないが、、。
「警察に通報するとはいえ、ちょっと怖いですね。」
「大丈夫ですよ。とても優秀で、あの男よりも怖い警官が来てくださいますから。いざってときは僕もいますし。」
少し安心したのか肩をなでおろして業務に戻る梓さんに背を向け、ポアロの出入り口を睨む。するとドアが開き、"コーヒーを1つ"と低い声で言いながら入ってきたのは例の男だった。
「いらっしゃいませ！コーヒー1つ承りました。」
事前に話し合った通りの作戦を実行する。
「梓さん。僕、少し店長と電話しなければならないのでコーヒーの方お願いします。」
「はーい！任せてください！」
隣でコーヒー豆を挽く音を確認し、携帯を取り出す。
「もしもし店長？」
『来たか。』
電話の主は状況を理解したらしい。
「コーヒー豆が不足しているので、追加注文をしてもいいでしょうか？」
『今すぐ持っていくから待ってろ。』
「ありがとうございます！」
電話が終わったので隣を見ると、コーヒー豆の用意はばっちりできていた。そこに濾し器をセットし、ゆっくりとお湯を注ぐ。
「お待たせしました。」
「ああ。」
いつもと同じくパーカーを深くかぶっているので顔はこの角度からでは見えないが、会計をする時に少しだけ見えるその顔は、だいたい30∼40代でだろうことが分かった。
緊迫した時間が進む。警察が来るのが早いか、男が退店するのが早いか。
すると男は立ち上がり、"兄ちゃん会計"と声をかけてきた。まずいぞ。
若干焦りつつも会計の手続きを済ませ、引き留めるためにカウンターを出る。しかしその必要はなかった。
外でパトカーのサイレンが響く。と同時にポアロのドアが思いっきり開き、サングラスの見慣れた同期がいた。
松田は"こいつか？"と、男に指をさしながら聞いてきたのでうなずく。
「おっさん任意同行な。理由は分かるだろ？」
「ふっ笑ああ、、分かってるよ。」
男が返事をすれば松田は少し顔をしかめつつも、パトカーに乗せて去っていった。
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甘川カズ子(プロフ) - 77人！！うれしーー！！！！！😭🙏✨ご愛読下さりありがとうございます！！！！！！ (4月19日 1時) (
レス) id: 5770e5aa96 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 44人お気に入り登録ありがとうございます！！！めっちゃ嬉しくて割と本気で自分の目を疑いました、、。ところで皆さん、、、。コメントくれてもいいんですよ？？？？ (1月8日 15時) (レス) @page38 id: e3a40aaa28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘川カズ子 x他2人 | 作成日時：2023年11月13日 23時
