心配 ページ25
あの後萩原さんは"じゃあ仕事に戻るね"と言って帰ってしまった。
何もないはずがない。いつもの萩原さんじゃなかった。
松田さんに聞いてみようかとも思ったが、そもそも連絡先を知らないので断念。だったら安室さんなら何か知っているのではないかと思い、弟に少し出かけることを伝え家を出た。
「こんにちは〜、、。」
そういえば家から出ないように言われていたなと直前になって思い出し、申し訳なさを感じつつも"喫茶ポアロ"と印字されたドアを開く。
「いらっしゃいま、あらAちゃん！」
「しばらくの外出は控えるように言ったはずですが？」
両手を腰に当て、ため息交じりに言う安室さんの視線が痛い。
「すみません。けど、気になることがあって！」
負けじと声を上げる私に折れてくれたのか、"お席へどうぞ"とカウンター席まで案内してくれた。
「Aちゃん、何か頼む？」
「では、サンドウィッチをお願いします。」
安室さんの"かしこまりました"という声を合図に話は始まった。
「それで気になることとは？」
「今回のことに関係あるか分からないんですけど。」
今回のことというのは、例の爆弾事件の時にいた謎の男の件である。
「ついさっき萩原さんが店に来たんですけど、様子がおかしかったんです。」
「というと？」
「とても焦った様子で"余裕がない"とか呟いてて、おまけにい、いきなり抱きしめてくる始末で、、。何でもないって言ってましたけど、絶対何かあると思って、、。」
「それで、僕なら何か知っているかもしれないとここまで来たってことですか。残念ながら僕も分かりませんね、、。」
パンを蒸しながら手を顎に添え考えるそぶりをする安室さんだが、首が縦に振られることはなかった。
「私から聞いてもちゃんと答えてくれるか分からないので、安室さんから聞いてもらえませんか？」
「分かりました。しばらくは仕事が落ち着きそうなので、聞いておきます。」
サンドウィッチを切る音がしたと思ったら、梓さんが"はいどうぞ！"と、持ってきてくれた。
「ありがとうございます。」
「大したことじゃないといいですね、、。私も心配になってきちゃった。」
梓さんのその一言に嫌な予感を感じながらも、出来立てのサンドウィッチを頬張った。
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甘川カズ子(プロフ) - 77人！！うれしーー！！！！！😭🙏✨ご愛読下さりありがとうございます！！！！！！ (4月19日 1時) (
レス) id: 5770e5aa96 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 44人お気に入り登録ありがとうございます！！！めっちゃ嬉しくて割と本気で自分の目を疑いました、、。ところで皆さん、、、。コメントくれてもいいんですよ？？？？ (1月8日 15時) (レス) @page38 id: e3a40aaa28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘川カズ子 x他2人 | 作成日時：2023年11月13日 23時
