何も無い ページ22
「ありがとうございましたー！」
あれから3日が経過した。私は言われたとおり、家からは出ないよう配達は母か弟に頼み、店番をしていた。
「ただいまー」
「おかえり朔真！ちょっと手入れ手伝ってー！」
「はいよー。」
ちょうど配達から帰った弟を呼び出し、花の手入れをしながら雑談。これが日常。
「なあ姉貴。」
「ん？」
「彼氏とはどうなんだよ。」
「who are you？」
「"お前誰？"じゃねえよ。なあ、話逸らすなよ。｣
危ない危ない。この
「彼氏じゃないから…。」
「嘘だろ。」
「嘘じゃない！てかなんでそう思うの？」
「この間、家に送って貰ってたじゃん。しかも１回じゃなくて二回。」
え、なんで二回ってバレてるの、？
「なんで二回？」
「一回目のは愛子さんから聞いた。」
「ほんっと口軽いんだからまったく…。」
朔真は元々こういう作業が得意では無い為か、よく話しながらこうして手を止める。まさかそれが萩原さんの話とは…。
「で？本当はどうなんだよ。」
「マジで違う！」
「顔赤くなってるぜ〜！母さんに言っとくわ！」
「だから私は萩原さんとはまだ付き合ってないから！！！」
「Aちゃんいる〜？」
「あ…。」
やばい聞かれたかな…。朔真は2人で仲良く〜とか言って作業道具を持って部屋に籠ってしまった。
「ええと、い、いまぁす…。」
「大丈夫？お取り込み中だったかな？」
「ぜんっぜん大丈夫です！！まったく問題ないです！」
「ははは笑まあ姉弟だったらある事だよ。俺んとこもそうだしな。」
「萩原さんにもお姉様が？」
「そうだよ。まあそのうち会えると思うよ？あ、てか俺が話したかったのはそういうんじゃ無くてな…。」
「えっ、！」
萩原さんが私の頭を抱えるように抱きついてきた！
▷逃げる
▷そのまま問いかける
▶逃げる
私は萩原さんの胸あたりを優しく押しながら離れた。
「萩原さん…。」
「あ……。やっぱりまずかったよね…。ごめん、俺今ちょっと余裕なくて気が気じゃなくて。」
何かあったのか？手が震えてる…。
私は萩原さんの大きな手をできるだけ包むように握りしめた。
「Aちゃん…。」
「何かあったんですか？」
男性特有のゴツゴツした手が今はとても弱々しく震え、何かできないかと咄嗟に思った。
「いや何も無い…。何も無いんだよ…。」
その声はまるで、何も分からない子供を宥めるようだった。
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甘川カズ子(プロフ) - 77人！！うれしーー！！！！！😭🙏✨ご愛読下さりありがとうございます！！！！！！ (4月19日 1時) (
レス) id: 5770e5aa96 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 44人お気に入り登録ありがとうございます！！！めっちゃ嬉しくて割と本気で自分の目を疑いました、、。ところで皆さん、、、。コメントくれてもいいんですよ？？？？ (1月8日 15時) (レス) @page38 id: e3a40aaa28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘川カズ子 x他2人 | 作成日時：2023年11月13日 23時
